朝早めにクアラルンプールを発ちましたので、マラッカのホテルに着いたのは10時半ころでしたか。とるものも取り敢えず、ホテルに荷物を預けて、マラッカの街中へと繰り出したのでありますよ。途中、裏路地を抜けていくその先には、あたかも錦糸町辺りから望む東京スカイツリーのように?すっくと立ち上るタワーの姿が見えましたので、まずは高見の見物ということに。

 

 

広い通りに出てみますと、「おお、これこれ!」という昔懐かしい東南アジアの喧騒が広がっておりましたよ。しかし、それにしてもマラッカの街並みは何ともカラフルでありますねえ。

 

 

で、この商店街の並びとは通りを挟んだ反対側にマラッカタワー(Melaka taming sari)のチケット売り場がありました。こちらは至って伝統的な建築様式を模したふうですな。

 

 

ところで一番上の写真では塔の上の方に膨らんでいる部分が見えていますので、ここにある展望台まで昇るのは中心部にエレベータが隠れており…てなふうにも思われるやも。さりながら、このタワーは遊園地の展望塔の如しなのでして。なんとなれば、かような具合で。

 

 

観覧席は塔の心棒を刺さったドーナツ状になっておりまして、これがゆっくり回転しながら昇っていく。どこに座っていても、360度の展望は間違いなしというわけです。結構じわじわ上がっていくのですが、気づけば結構な高みに達している。海側には当然にしてマラッカ海峡が現れます。

 

 

海が狭まった海峡ですけれど、対岸インドネシアのスマトラ島までは最も近いところでも65kmあるということで見えてはおりませんですね(ちなみに津軽海峡の最も近いところは20Km弱とか)。ただ、世界的な中継貿易港として賑わったマラッカながら、(たまたま干潮時だったのかもですが、それにしても)見るからに遠浅の海に見えるところからして、右側が河口部となるマラッカ川(Sungai Melaka)によって大量の土砂が運ばれ、結果、港の要をなさなくなってのかもですなあ。今では立ち寄ることのない大型船(形からしてタンカーでしょう)がゆるゆる通り過ぎていきます。

 

 

街並みの方に目を転じますと、低層の建物が妙に整然と並んでいる姿が。この部分もおそらくは埋立地なのではないかと思うところです。さらに内陸部側に目を移しますと、古くからあるらしい街並みとその向こうには近代的なビル群が並びます。いわば、旧市街と新市街とでも言えましょうかね。

 

 

観光的には、ちょうど真ん中の木立ちのあたりに「オランダ広場」と呼ばれる、「マラッカといえばこの写真の景色」という場所があるのですが、なんともうまくしたもので(?)木立ちが邪魔をして見えないという。ま、ここは歩いて回って目の当たりにしなさいということかもですね。

 

てなふうに、マラッカタワーでは(旅行者の大人は26リンギット、55歳以上はシニアになって22リンギットになって750円くらいで)束の間、空中散歩を楽しめるわけですが、タワーに上る直前に流れでカメラマンに立ち止まらされて写真を撮られ、降りてくるとプリントされた写真が出来上がっていて「どうぞお買い求めを」となるあたりが、昔ながらのことではあるもやや煩わしい。

 

こんな商売がまだ成り立つのであるか…と思うも、現地の家族連れの人たちの中にはお買い上げ~ということもあるようですのですなあ。誰もがスマホを持ってるようすのマレーシアながら。ともあれ、マラッカ旧市街へとそぞろ歩きは続きます。