温泉街をぶらりとするといって宿を出たものの、ほんの目と鼻の先にあるキュリー広場で引っかかってしまいましたが、取り敢えずぶらりを続けるといたしょうましょうね。こんな看板も見かけましたし。

 

 

これによりますと、現在地(キュリー広場)の目の前で三徳川に架かる橋を渡り、右手に入り込むとそこが温泉本通りとか。つうことで、まずはその橋を渡ることに。

 

 

一見、なんの変哲もない…と思うところながら、橋の名前を「恋谷橋」(こいたにはし)と。なんでも元は別の名前であったのが、架け替えの際にキュリー祭りで関わりのあったフランスの大使がここを「ヴァレ・ドゥ・ラムール(Valee de l’amour)」と名付けたことに由来するそうでありますよ。

 

 

橋の中ほどには、大合唱で三朝の初夏を彩るかじか蛙のモニュメントが置かれておりまして、「縁結びのかじか蛙として親しまれており、撫でることで、ご縁を授かることが出来ます」という説明が。陶製なので、どれほど撫でられているかは判然としませんですが、傍らにはいくつか、絵馬が吊り下げられていることからすると、ご利益を期待する向きのあるようですなあ。

 

「恋谷橋」の由来に関して参考に覗いた「ニッポン旅マガジン」というサイトによりますれば、フランス大使が藪から棒に「恋」と結びつける名付けをしたわけではないようで、伝承として川の向こうとこっちで恋する若者と娘の行き来があったところ、川の龍神の妬みを買って若者は溺れてしまい、嘆いた娘は身を投げて…と言う話が元からあったということで。伝承に立ち返れば、悲恋の聖地?になってしまいそうですが、逆転の発想で縁結びの神様たる出雲大社の倉吉分院で祈祷を受けたという絵馬に託せば、縁結びが叶うてな方向にもっていったのでもありましょうかね。

 

 

とまあ、おそらくは他には無いネーミングの故か、この橋の名をタイトルにした映画も作られていたらしいですなあ。帰宅後に見てみようかと思いましたら、どうやら大どころの配信サービスでは扱っていないようなので、Youtubeで予告編だけ見てみました。恋谷橋からもそっと下流に、古風な温泉旅館の造りながら結構大きな宿である旅館大橋始め、あちこちでロケしたのであると窺い知ることはできましたですよ。

 

まったくの余談になりますが、このポスターを見かけたのが旅館大橋にもほど近いところにあった「プチマルシェシンドウ」というお店だったのでありますよ。

 

 

わざわざ写真に撮って、しかもここに載せるだけの何かがあるのでもないところながら、実は理由がないではない。湯治といって何泊かする際に毎度毎度宴会食を食べ続けるわけにはいきませんから(支障なしという方もおいででしょうが…)、食事無しプランを選択(今回の三連泊では宿で夕食を食したのは1回だけ)して、時には軽く済ませることにもなろうかと。そんなとき、温泉街徒歩圏内ではコンビニを見かけませんでしたので、温泉街至近のこのプチマルシェに頼ることになるという、事の次第でありまして。

 

と、例によって余談が過ぎるあまり、ちいともぶらりが進みませんですが、次貝ももそっと進む予定で。そうそう、宿で食した夕食は1回だけと言いましたですが、鳥取の旨いもの尽くし!的なプランが数ある中で、極めて控えめの(湯治に適した?)選択をしたつもりでしたが、こんなふうでありましたよ。個人的にはこれで十分以上…とまた、余談になってしまいました(苦笑)。