山梨県北杜市の桜見物も最後となりますが、満を持して?こんな由緒の桜でありますよ。北杜市観光情報サイト「ほくとナビ」の紹介文には(ちと長いですが)このように。

山高神代桜(じんだいざくら)は武川町の実相寺境内にそびえる、 福島県の三春滝桜・ 岐阜県の淡墨桜と並ぶ 日本三大桜の一つです。 推定樹齢1,800年とも2,000年とも言われるエドヒガンザクラ、 その想像を絶する悠久の時を超えて咲き続けるさまは、神々しく、 見る人は思わず手を合わせるとも言われ、全国の桜を愛でる人たちの崇敬を集めてきました。 樹高10.3m、根元・幹周り11.8mもあり、日本で最古・最大級の巨木として、 大正時代に国指定天然記念物第1号となりました。

こうなりますと、ここに至るまでに訪ね歩いた場所とは人出が違いますなあ。お寺さんの中にあるということで、まさに門前市をなすにぎわい。屋台が軒を連ねていたりもして、久しぶりに混雑したところにやってきてしまったなあと思ったりしたものでありますよ。ともあれ、一応、お寺さんですので(とは失礼な物言いながら)山門をくぐってお邪魔をすることに。お目当ての桜を眺めるだけならば、ショートカット・ルートもあるようですが…。

 

 

その名の通りに神代の昔(というか文字記録の無い時代)から長い長い間立ち続けている桜を擁するお寺さんだけに、花へのこだわりがあるのか、本堂へと続く参道脇はあたかもお花畑のようでありましたよ。

 

 

そしてまた境内のところどころには、それぞれに曰くのある桜が植えられておりまして、桜の植物園といったようすもあるのですな。こちらにありますのは「地涌の桜」、別名を「宇宙ザクラ」と言われておるそうな。

 

 

なんでも2008年の宇宙文化事業とやらで、神代桜の種が宇宙に運ばれ、「約8カ月間無重力空間に滞在し地球に戻」ったのであると。その種から芽吹いたものだそうですけれど、宇宙から帰ってきたことよりもむしろ、12年でこんなに育つのであるか?!と驚いたりして…。

 

 

こちらの、棚仕立ての設えに枝を伸ばしているのは身延山久遠寺の枝垂れ桜の子桜だそうで。実相寺は日蓮宗のお寺ですので、総本山の久遠寺から譲り受けたということでしょうかね。樹齢400年という桜から、1977年にここに植栽したということながら、これもまた立派なもので。

 

境内にはこの他にも福島県三春町の「滝桜」の子桜、岐阜県本巣市の「淡墨桜」の子桜が植えられ、本家本元の「神代桜」と併せて「日本三大桜」がそろい踏み!だそうですが、とりあえずはお参り、お参り。

 

 

と、参拝を済ませて「←神代桜」の看板に導かれ、いよいよ名代の「山高神代桜」と対面ということに。こちらでございます。

 

 

 

樹齢2000年とも言われるにも関わらず、見事に咲き誇っておりますなあ。ただし、樹形は実に痛々しいようにも見え、また怖がり(というのは想像力が豊かでもあるわけですが)の質としては、何やらワイアール星人(「ウルトラセブンに登場)を思い出してしまい、どうも…(極めて個人的な印象です)。

 

ともあれこうして、古木の桜を見るに及んで思うところは植物の、樹木の生命力と言いますか、どうあがいても動物には太刀打ちできないものがある(もちろん、種々の条件がありましょうけれど)ということでもありましょうか。たいへんあものを見たという感じはしておりますですよ。