ということで、ダーウィンに「進化論」の着想を与えたという鳥、ダーウィンフィンチの種類の違いが
バードカービングによる模型で示されていたわけですけれど、同じ昭和記念公園花みどり文化センターでは
お隣のスペースで関連企画というのでしょうか、まさに「バードカービング展」が開催されておりましたよ。
(もっとも9月26日で、こちらの展示は終了してますが…)
展示協力として東京バードカービングネットワークとありますけれど、
東京を中心に20ほどのバードカービング教室が集まった団体ということらしい。
つまりはバードカービングを趣味にしている人たちが結構いるということのようですなあ。
野鳥の姿かたちを忠実に再現してそれぞれに見事なものですが、要するにバードカービング教室の
生徒の方々(予想に違わず?高齢者の方が多いような)の作品展でもありますな。
そんな中で「仕立てが凝ってるなあ」と思いましたのが、こちらの作品。
シルバーのリングは空中に溶け込むように、つまりは空中を飛んでいる姿として見せるための
工夫でもありましょうけれど、動きの一瞬をとらえたスタイリッシュさと実に馴染むものでありますね。
会場にいた係の方(どうやらバードカービング教室の生徒さんですな)の曰く、
「二科展で入賞したこともある先生の作品です」と。
はて、二科展にバードカービングの部門なんてあるのか?と思いかけるも、
要するにというか、もはやというか、彫刻作品なわけでありますね。
バードカービング、侮るべからずですな。
ただ、そのような「バードカービング」のそもそも、そして利用のされようはこのようなことのようで。
ハンターが鳥をおびき寄せるために「おとり」として使用した「デコイ」がそのルーツです。
バードカービングの「おとり」としての誘因効果はアホウドリ、トキなどを新しい安全なコロニーに誘うなどの保全活動に利用され、成果をあげています。
かなり精巧に作られるようになったことから、
博物館では剥製標本代わりに展示されるケースも増えているとか。
先に見たダーウィンフィンチのごとしですなあ。
あんまりじっくり見ていると、会場に張り番している生徒さんたちから
教室に誘われそうな雰囲気もありましたので、そこそこで退散することに。
木彫に興味が無いわけではありませんけれど、鳥ばかりというのもなんだなあと…(笑)。