通勤電車の中で先日は「9の倍数」にまつわる問題に目を止めた「60秒チャレンジ!ルイージを救え!」、
週替わりで毎週月曜に問題が更新されるようですなあ。
このほど見かけた問題はこのような。
1階から3階まで30秒で登る人は6階まで何秒かかるでしょうか?
A:60秒 B:75秒 C:90秒
6階は3階の倍だから30秒×2で60秒とはさすがに考えないわけですが、
もしかして疲れてしまうことを考えると90秒くらいかかるかも…というぐあいに
疲れるかもとはある種当然の想像ながら、これをすぐさま捨象できるのが数学脳でしょうか(笑)。
30秒×2と考えない…と言いましたですが、これについてもよく考えないと
実は付いていけておりませんで、3階までと言いながら1階から始まるということは
登った階数は2階分だけ。となれば、これを倍しても4階分登ることになりますから、
5階にしかたどりついておらず、1階分足りてないではないかと、ようようにして。
これって結局のところ、植木算の親戚みたいなものでしょうかね。
とまあ、9の倍数よりもさらにシンプルなこの問題につらつら思いを巡らしておりますときに
ふと考えたのは階数の数え方なのでありまして。
2階分しか登っていないのにたどりついたのは3階って「ん?!」と。
その点、欧米では2階分登ったらそこは2階になりますですよね。
なにしろ数え始めが1階ではなくして、グラウンドフロア、地上階ですから。
エレベータの表示では「G」とか「0(ゼロ)」とか表示されておりますな。
古代インドで発見されたという「0」の概念が日本にいつ頃伝わったのか。
これには知識がありませんですが、おそらくはヨーロッパよりも遅いのではなかろうかと。
その「0」の定着度合いが階数の数え方にも反映しているのですかねえ。
始まりを「1」とするが、「0」とするかの違いということで。
「0」が定着していると、普通にある地面を1階と数えることに違和感を感じたのかもですね。
だからひとつ登って1階、ふたつ登って2階と。違う数え方で慣れている日本人には
こちらの方が違和感を抱くわけですけれど。
と、そんなふうに考えながら、日本にまったく「0」的発想が無かったかといえば、
どうも違うような。同じ階数の数え方の点で思い付きましたですよ。
外から見て戸建て住宅を表すのに、二階建て(はたまた三階建てかそれ以上)という言い方は
普通にありますけれど、およそ一階建てとは言わない。いうなれば平屋ですかね。
この「平屋」という受け止め方が実は「0階」を示しているように思うわけです。
日本で言い慣わされているところの「1階」、それだけしかないときには
敢えて1階とは言わないのですよねえ…。
とまあ、そんなどうでもいいことを考えたりしておりましたですが、
ちなみに冒頭の問題の答えはBの75秒ですな。
3階まで(2階分を)登るのに30秒かかるということは、1階分にかかるのは15秒。
6階までたどりつくには5階分を登ることになりますので、15秒×5で75秒と。
これは説明するまでもなかったことでしょうけれど…。