通りすがりに新宿駅西口広場イベントコーナーで「くらしフェスタ」 を覗いたお話をしたところで、

週間前にも「統計データ・グラフフェア」というイベントに立ち寄っていたのだと思い出した次第。


統計データ・グラフフェア@新宿駅西口イベント広場


10月18日が「統計の日」に当たるということで、これに近い土日に開催されるイベントには
以前にもたまたま遭遇 したことがありまして、それをきっかけとして
(東京都心では珍しく交通不便な場所にある)統計資料館 にも足を運んだこともあったのですなあ。


で、今回のイベントでもいつくか資料をもらってきていたので、改めて眺めてみますと、
あれやこれや気付くこと、思うことがあるわけなのでありました。


まずは日本全国の農林水産統計が載っている資料ですけれど、
米、麦、さまざまな野菜の作地面積や収穫量が示されている中、
今さらながら日本はやはり米なのですよねえ。


全国で米を作っている面積は147万ヘクタール。
麦の作地面積が27万ヘクタール余りですので、やはり米は圧倒的です。


さりながら、これまでの長い年月においても、また近年30年ほど収穫量の推移を見ても
じわじわじわと米の収穫量は減少してきている。


昔のように米一辺倒ではない食生活が根付いてきて、
すでにこれ以上多様化しようもないのではと思えるくらいにまでなっているのではと思うとき、
この漸減傾向はすなわち米作り農家の減少なのではなかろうかと思ったりするところです。


ちなみに都道府県別で米の作地面積、収穫量のいずれにおいても1位は新潟県であると。
農地の広さから言えば北海道は圧倒的と思われるところながら、

こと米に限っては新潟なのですな。


米の収穫量は減る傾向にはあるものの、その中でブランド米といいますか、
要するにうまい米でなければ売れないということも反映した結果でもありましょうか。


ところで広大な農地を誇る北海道は、米では新潟に僅差でかわされているものの、
麦、大豆、大根、ニンジン、ジャガイモなどでは日本一でありますね。


ですが、作物ごとに「これは寒いところ向きかな、あれは暖かいところの方が取れるのでは」と
素人考えをめぐらすところと実際が異なることを統計は示してもいるのですなあ。


例えばトマトは元来が中南米発祥であったように思いますので、
暖かいところに向く作物と思うわけでして、実際、日本一のトマト産地は熊本県なのです…が、
2位が北海道であるそうな。東北地方にはトマトの主要産地が無い中で、
北海道が単に広いからというだけはない理由がありそうな気がするところでして。


逆に、東北や長野県などでよく作られているリンゴは寒いところ向きなのだろうと考えるも、
北海道は上位5位以内に入っていない。リンゴも厳しすぎる寒さなのかなと思ってみても、
それだったらトマトの方がよほど寒がりだろうに…と思ったり。う~む。

参考までにリンゴの1位は青森県…って、これはよく知られ過ぎていて参考にもなりませんな。


と、そも農林水産統計というからには
載っているのは農作物ばかりではありませんで、魚の水揚げ量も出ています。


これによりますと、サケ類の全国1位は北海道…と、まあこれは驚くこともないですが、
カツオ類の水揚げ日本一は高知県…かとばかり思い込んでおりましたら、
静岡県だったのですなあ、全体の3割強を占めて、高知の1割弱をしのいでいるという。

このあたりは昔ながらの食文化と現在の水揚げ状況が必ずしも一致していないことの
現れということにもなりましょうか。


さて、それでは畜産の関係はといいますと、
牛は乳用、肉用ともに北海道、豚は鹿児島、肉用の鶏は宮崎と想像を裏切らない状況。
では鶏卵用の鶏はとなりますと茨城県だということで。


こうしたことは「へえ~」と思ってすぐ忘れる類いのことでしかないわけですが、
それでもそこそこ興味深いところでもあろうかと。


なにしろイベント会場では他の資料ももらっていて、先に「まずは…」と語りだしておきながら、
結局のところ農林水産統計の話に終始してしまいました(笑)。