台風19号が静岡から関東、東北を駆け抜けて行きましたですな。

強風で千葉県に大きな被害をもたらした台風15号の記憶が残るだけに、

それよりも大きいなどと騒がれた中では風への備えを主に考えてしまいましたですが、

たまたまの地域的な影響だったのか、どうやら今回は雨台風だったという印象が強かったなと。


最寄りの多摩川はじめ各所の河川が増水して危機的状況になったことが報じられ、

相模川があふれ返りそうなところへ城山ダムで緊急放流をするとかどうとかいう話も。


台風が過ぎ去ったこの後は大きな変事無く水が引いていってくれることを祈るばかりですが、

実はちょいと前にその城山ダム方面に出かけた…という話を遅まきながら挙げようと

思っていたときに、この状況。


ですから、これは台風19号が来る前に出かけて書いてあった話なのですよということを

ちと断っておかないと誤解を生ずるかなと思った次第でありまして。

以下、そういう事情をお含みおき願った上でご覧願えましたら幸いでございます。




さほど遠くなりところで近いところで

神奈川は相模原の方にある牧場にでも行こうかという話が持ち上がり、

例によって車便乗で出かけることに。


先日立ち寄りました彩の国ふれあい牧場 では牧場らしさを感じられるような

そんなお天気ではなかったものですから、改めてということで。


ですが、相模原といえば横浜線沿線の町で

「そんなところに牧場なんかあるのかいね?」と思うところながら、

合併によって政令指定都市となった相模原市は実に実に懐深いといいますか、

ほとんど丹沢山地の方まで含まれることになっていたのですなあ。


車が進んでいくにつれその実態をひしひしと感じていったわけですが、

まず行きがけの駄賃に立ち寄ったのが津久井湖でありました。

中央線沿線の者には駅名として馴染みのある相模湖の下流側にあるダム湖ですな。



あんまり湖がよく見えませんし、おまけにダムも見えませんが、

たまたま「水の苑地」というところの駐車場に入れたところ、

実は対岸の「花の苑地」からの方が見晴らしはよさそうでしたな。

そのあたり、行き当たりばったりだったもので…。


ただ近くに津久井湖記念館なる施設がありましたので覗いてみますと、

ダムが造られてダム湖の湖底に沈むことになる集落の人たちの反対運動の記憶を

今に伝える場所となっていたのでありました。


津久井湖記念館

しかしまあ、立ち退き交渉がスムーズにいかなかったのでしょう、

ほぼ反対運動の歴史だけでまとめた展示というのも珍しいのではなかろうかと。

ちなみに眺めそこなった城山ダムのようすはこちらのダムカードでどうぞ。


城山ダムのダムカード

という立ち寄りの後に牧場を目指したわけですが、

どうも看板を見過ごしてしまったか、あららっと言っている間に通り過ぎてしまったようす。

で、今度はまた別のダム湖である宮ケ瀬湖に到達してしまったのでありました。


宮ケ瀬湖

周囲の景色は「遠くまで来たなぁ…」的なるものですけれど、

その実、この宮ケ瀬湖も部分的には相模原市だというのですから、

おそるべし相模原ではありませんか。


とまれ、そんな紆余曲折があり大きな宮ケ瀬湖をぐるり一周するような形でたどり着いたのが

服部牧場なのでありました(実際のアドレスは、相模原のお隣の愛川町になるようです)。


服部牧場@神奈川県愛甲郡愛川町

この写真だけではひどくうらさびれた印象がありましょうけれど、

けっこう家族連れなどで賑わっているところもありましたですよ。




牛がいて馬がいて、こぶたくんもいてうさぎもいる。

えさをやったり、乳搾り体験をするコーナーもありますし、

濃厚でほのかな甘みのソフトクリームも食べられのですよね。

大人向けにはソーセージにドイツビールという選択肢もあるのですなあ。



決して遠くはないのですけれど、ちょいと遠出の行楽に出かけた気分。

天候に恵まれなかった彩の国ふれあい牧場 での残念さを十分補ってもらえましたですよ。

東京近郊にもかようなところがあるのですなあ。