常滑の「やきもの散歩道」を辿っているはずが、ふと気付けば「おや?」と。
どうやら道を外れたかなと思うも、それもまた楽しからずやでありまして。
なんとも入って行きたくなる路地がたくさんあるものですから。
ですが、散歩のうちにうっかりすると個人のお宅へ紛れ込んでしまう人もいるらしく、
注意を促す看板があったりもするのでありますよ。
ところで、黒塗りの家が見られますけれど、これは杉板にコールタールを塗ったものであると。
腐食を防ぐためと同時に、やきものの町としては煙突から出る煤の汚れを目立たなくするためでも
あった…とは、こちらのお店でいただいた資料に書かれてありました。
先に急須
を買ったお店のオーナーの息子さんが出しているお店だそうで。
こちらでは小物をひとつ調達したですが、中世の常滑焼が北は北海道から南は種子島まで
全国各地で見つかっている…てな話を聞かせてもらったりいたしました。
ちなみにこのお店もかつては土管工場
だったという建物のようなのですが、
今でも陶製の土管需要はあるのでしょうか、ともあれ廃業した工場はかなりありそうで。
看板を見れば、こちらは今ではうなぎやさんになっているらしい。
工場が廃業となればやきもの窯の煙突は使われなくなるわけで、
こんな姿になっているものもありましたですよ。
そうはいってもやきものの町には新しい作家がやってきて工房を開いたりしているようす。
先のショップのように廃業した工場を再利用したり例もありましょうし、
また高齢化する住民には坂道だらけの町がしんどいので駅に近い平地へと移り住む人がおり、
昔のままの住宅も工房やショップを営む新住民に使われたりもするようです。
結果、古い街並みが朽ちるでなく古いまま活かされるということに。
常滑の底力ですかねえ。そういえば、地元の小学生たちもやきものに励んでいるようですな。
てな具合に「やきもの散歩道」をゆらりと歩き廻ったところで
(ホテル預けの荷物をピックアップする関係上)いったん駅に戻ってお昼ごはんです。
「ふわ玉どて煮ライス」というメニューでして、
「どて煮」のなんたるかを知らずにいましたけれど、いわゆるどて焼きとイコールであると。
味付けは八丁味噌と砂糖、みりん。八丁味噌とこだわるあたり、
愛知のご当地グルメと称するのもむべなるかなですなあ。
昼食の後はバス移動。
知多半田駅行きのバスに乗り込みますが、終点までの乗るのはちと先になりまして、
途中下車でのお話を次回に。









