さて、「日本三大秘境」のひとつに数えられるという祖谷の、

山深い「秘境の湯」に一泊した翌日はいよいよもっと四国巡りの最終日ということに。

(ちなみに「日本三大秘境」は、祖谷のほかに宮崎県の椎葉村、岐阜県の白川郷だとか)


香川県の高松空港に向けて移動する間の見聞きに触れて参りますが、

まずは宿近く、祖谷の渓谷を抜けていくところから始まるのでありますよ。


かずら橋 の下を流れる渓流、これが祖谷川でありまして、
剣山 から流れ落ちる水が集まって川となっているのですな。


かずら橋の下を流れる祖谷川

かずら橋のあたりも渓谷ではありますけれど、祖谷川をもそっと下り、
前の晩に宿泊したホテル秘境の湯を過ぎた先ではさらに谷が深く深くなっておりましたよ。


祖谷渓の深い谷

そこで、この辺りこそが「祖谷渓」と呼ばれている由、むべなるかなです。
山を削り深く切れ込んで下る流れは蛇行を繰り返し、ときにはこんな大蛇行となることも。


祖谷渓の「ひの字渓谷」

この場所から眺める祖谷川は通称「ひの字渓谷」と言われるのだとか。
確かにひらがなの「ひ」の字にも見えましたですなあ。


こうした深い谷が20kmにわたって続くという祖谷渓。高さがあることが遊び心をくすぐったのか、
「ひの字渓谷」からしばし北上したところにはかような像があるという。



祖谷渓の小便小僧 くん、1968年からこのかたずっとここで立ち小便をしているようです。
といって、水は出ておりませんけどね…。


とまあ、かほどに険しい祖谷渓に沿って北上してまいりますと、
やがて祖谷川は大歩危・小歩危を通り抜けて来た四国三郎・吉野川に合流、
このころにはだいぶ視界も開けてきます。



川幅の広くなった吉野川を鉄橋で越え、ほどなくもう一山をトンネルで過ぎれば
「ようこそ香川県へ」となりました。



これで四国4県のうち、徳島県、高知県、香川県を通り抜けたことになりまして、
このときの移動に高速道路を使っていたなら、途中、川之江のジャンクションあたりが
愛媛県となって「四国4県制覇」も不可能ではなかった…とはいえ、
ただ通過するだけではねえとの声もあり、一般道経由が選択されたのでありますよ。


とりあえず小休止で立ち寄った「道の駅たからだの里さいた」を裏側に回りますと、
香川県だけに早速にため池でもあろうかと。なにしろ県内にあるため池の数では
全国第3位だそうでありますから。



案内図を見れば戸川ダム公園とあり、どうやらダム湖であったようですが、
用途としてはやはりため池のようなものでありましょうかね。



と、それはともかく、右へ進めば「古とひら」とありますから、
この後は琴平へと進んでいくことにしたのでありました。