江戸東京たてもの園 を訪ねたのは風が強く吹き、体感的には大層寒い日だったもので、

あれこれの建物を見て回るうちにすっかり冷え切ってしまい、ぬくもりを求めてちとひと休み。

こちらの建物の一階がカフェになっていたものですから。


デ・ラランデ邸@江戸東京たてもの園

ところで、この建物は「デ・ラランデ邸」と解説にありましたですが、

持ち主であったゲオルク・デ・ラランデはドイツの建築家であったそうな。


「1903年(明治36年)に来日し…東京や横浜を中心に

住宅やオフィスビル等多くの建築物を設計した」とのことでして、

現存する代表作としては神戸・北野にある「風見鶏の館」(重要文化財トーマス家住宅)が

挙げられるようですね。



で、自邸としたこの家は東京・信濃町にあった平屋建ての洋館を

1910年(明治43年)頃にデ・ラランデが大改修、3階建てに増築したそうな。

平屋だった時の洋館がどのようだったかは分かりませんですが、

デ・ラランデの手にかかってすっかり洋館らしい洋館になったのではないでしょうか。



邸内に入ってみれば、それらしく…といっても、ここはカフェ・スペースですので、

それらしさを残しつつ、カフェらしさも醸しつつということになりましょうか。

温まりたいとの思いが強くありましたので、オーダーはこちら、ホットワインです。


ホットワインでひと心地

花が一輪、添えられて出てくるあたり、なんとなあく洋館気分といいますか、

ま、少女マンガに近しい雰囲気のようにも思ったりしますですが…。

ちなみにデ・ラランデが1914年(大正3年)に亡くなった後、

持ち主が何度か変わったこの家に、戦後の1956年(昭和31年)から住まったのが

三島海雲という人物。「乳酸菌飲料カルピスの発明者」とは、知る人ぞ知るでしょうか。


そういうことなら、ホットカルピスでもよかったかなと思ったものの、

そういう方面にはあまり凝ってはいないようで、メニューには無かったですなあ。


でもって、海雲さんが亡くなった後には、

故人が設立に関わった三島食品工業株式会社の事務所として

1999年まで使われていたとのこと。


三島食品と聞いて、「おお、あのふりかけの!」と思ったところが、これは全くの勘違い。

ふりかけメーカーは三島食品株式会社と「工業」抜きの会社であったようでして。

そうそう、思いつきが的を射ているわけでもありませんでしたですなあ。




…と唐突ながら、この間の日曜出勤の振替休日をひっつけて、

本日より2泊3日の旅に出てまいりますので、この週末はお休みをいたします。

どうぞよしなに。ではでは。