ヒートホールン の村に着いて早々、ボートクルーズでひと回りしてきたわけですが、
ここでちと遅ればせのランチタイムということに。


村をめぐってみれば茅葺屋根の民家をそのまま使ったカフェやレストランも
見つかりそうではありましたが、結構な観光客が村の中を経巡っているようすに
この際は手っ取り早くとボートクルーズ発着点の目の前にレストランにそそくさと。
ここでオーダーしたのが「Sharing Tapas」(要するにタパスのセット)なのでありました。


タパスのセット@ヒートホールンのレストラン

ガーリックトースト、イベリコ豚の生ハム、スモークサーモン、サラダ、スペアリブ
エビのガーリック炒め、鶏手羽の胡麻掛け、ポテトのモホソース掛け、クロケットなどなど、
小さな盛りでいろいろと出てくるのをシェアして食するのでありますよ。


言うまでもなくタパスはスペインの小皿料理でして、
本来的には食事そのものとしてとるものではないようにも思いますが、
居酒屋文化(あれこれをちょっとずつ摘まむという点で)に馴染んだ日本人には
ひと品でどかっと肉の塊が出される料理よりもタパスのようなものの方が
楽しくおいしくいただけるような気がしますですね(個人の見解です)。


ですので、すでにアムステルダムでの晩飯でも一度、
市立美術館のある交差点を斜向かいに渡ったあたりの店でタパスを頼んだりしたですよ。


アムステルダムのレストラン「pompa」

「mediterrane keuken」(地中海料理)と看板にはありますが、
要するにヨーロッパの食堂とでもいったところでありましょう。
イタリアンを主として、フィッシュアンドチップスもあれば、ギリシア風サラダもある。
そしてタパスもまた、という具合。ここでもいろいろ摘まめて何よりでありました。



ところで、アムステルダムにいてインドネシア料理店をよく見かけたのと同じ程度に
タパスを供するお店が結構あるようだなという印象が。


インドネシア料理店があることに関しては、先日思い巡らしをしてみたですが、
オランダとインドネシア の関係を考えた場合に、タパスではオランダとスペイン の立場が
全く逆の関係になるのが何とも興味深いといいますか。


タパスの方に関していえば、支配者スペインが持ち込んだ食文化を
「こりゃあいい」と思ったオランダ人に定着したということでもありましょうか。


それにしても、小皿料理や居酒屋のつまみ風など、
一点豪華主義メニューの対極にある料理がなぜ欧米には見かけないのでしょうかね。
いつも不思議に思うところでして、海外で居酒屋をやったらそこそこ儲かるんでないかとか。


確かに和食の店はあって、居酒屋風メニューを取り揃えている場合もありますけれど、
突き出し程度のものがどうして5ユーロとかしてしまうのか、わからんですなあ。


もっともっと安く(もちろんうまく)提供できそうな気がするんですが、
もしかするとアルコール類を出す店用の権利みたいなものが

そもそも高いてなこともありましょうか…。


とまれ、タパスでもっていろいろな味わいをビールとともに楽しみつつ、
かようなことを考えたというヒートホールンでのランチタイムなのでありました。