さてザーンセスカンスにやってまいりました。
11年前にも訪ねて、その折にはアムステルダムから自転車で往復しましたけれど、
電車では20分弱とは…。それでも北海運河を渡し船で渡ったりして面白かったですが。


ザーンセスカンスへは現代の跳ね橋を渡って

それはともかく先に「…裏手に架る橋を渡れば到着」と申しました橋をまず顧みておきますと、
新しい橋ながらこんなふうに跳開橋、つまりは跳ね橋だったのですよね。
もちろん船舶を通過させるためでしょうけれど、オランダらしい風景でもあろうかと。


風車が並ぶザーンセスカンス

と、その跳開橋を渡りながらすでにして風車の群れが見えてくるのですよね。
雲が低く垂れこめたようすも含め、これまたオランダっぽいといいますか。
とまれ、たどりついたザーンセスカンスの村はこんなふうな面持ちでありまして。





この緑色に塗られた壁を持つ家というのがザーン地方の伝統のようなのですが、
1950年代に都市の拡大が迫りくる中、ザーンセスカンスに地域の伝統を残そうと
昔ながらの家屋やら風車を集めたということです。


なんせアムステルダムからさほど離れているでなし、
東京であったら当に宅地化、さらにはオフィスビルが立ち並ぶように
なってしまってもいようかというロケーション。意図して残すことが必要だったのでしょう。


その意図的な残し方の故に「オランダの明治村」などとも言われるようですが、
現地のパンプレットには頑として「ここはオープンミュージアムではありません」と。
なんとなれば、ここの建物は単なる展示物でなくして、実際に住まっている人がおり
生活が営まれている(蒸気機関車に擬えれば動態保存とでも申しますか)そうですから。



住まい裏手の牧草地では羊が草を食み、
もそっと広々した草地では牛たちがくつろいでおりましたよ。



こうした環境は牛や羊にストレスを与えることなく、
結果としていい乳からおいしいチーズが作られていくことになるのではなかろうかと。
ですので、観光客で一番賑わっていたのはチーズ工房&ショップなのでありました。



と、民家の集落の先には堤防が伸び、そこには風車が連なって建っていますので、
そちらの方へ歩を進めてまいりますが、下の写真で手前の水面と奥に見える水面の
高さが違うことにお気づきでしょうか。


手前と奥の水面の高さの違いにご注目

これがオランダなんですなあ。
この風景に風車が関わるあたりを次には記してまいるかと思っておりますですよ。