…ということで、東京からアムステルダムへの移動日から一夜明けた翌日、
ようよう朝から観光の日々となるわけでありまして、
初日はホテルから程近いミュージアム広場を囲む美術館を詣でようという算段なわけです。
が、ここではまず、まだ夜も明けきらぬ静かな静かなミュージアム広場のようすなどを。
ホテルを出たときにはようやく明けてきたくらいの感じでしたですなあ。
ホテルの入り口から右へ、そして最初の角をもう一度右に曲がってまっすぐ。
最初に見えるのが、こちらMOCO Museumになります。
建物の見た目の印象とは裏腹にこれがコンテンポラリーアートを扱う現代美術館だとか。
「芸術テロリスト」とも言われるらしいバンクシーというアーティストの作品展示があったようで、
ここには寄れなかったのですが、いささか残念な気もしておりますよ。
と、もそっとミュージアム広場に足を踏み入れ、MOCOに向かって左隣りがこちら。
Van Gogh Museum、ゴッホ美術館でありまして。
左手の丸い建物が別館で黒川紀章の設計、右側の四角い建物が本館で
オランダの建築家ヘリット・リートフェルトの設計によるもので、
両者は地下通路でつながっています。
本館の直線的なフォルムに対して別館の曲線が好対照ですが、
黒川紀章も当然に狙ってやったのでしょうなあ。
次いで、ゴッホ美術館のさらに奥、
ミュージアム広場とトラムが通る通りとの角にあたる部分にこれまた斬新な建物が。
アムステルダム市立美術館のエントランス・ウイングでして、
通称「バスタブ」とも言われている(言われてしまう?)ようでありますよ。
本館とも言える部分は左側のレンガ造りの建物で、こちらは両者ぴったりくっついています。
だんだんに夜が明けてきましたですが、
市立美術館とはトラムの通る車道を挟んで斜向かいにあるのがこちら。
ミュージアムではありませんけれど、オランダが誇る文化施設といって差し支えなかろうかと。
「Het Concertgebouw」、直訳では演奏会ビルという味気ないものになってしまいますが、
音の良いことで有名なコンサートホール「コンセルトヘボウ」でありますなあ。
夏場はクラシック音楽のシーズンオフですけれど、
ここでは「Robeco Summer Nights」という音楽祭的イベントが行われて、
各国から招いたオーケストラやソリストによる演奏会が開催されるのですな。
11年前にはこのコンセルトヘボウでフランクフルト放送響(現・hr交響楽団)や
ベルゲン・フィルの演奏を聴いて、ホール・トーンに「おお!」と思っただけに
今回も出かけたかったんですが、諸般の事情でかなわず、これも残念…。
そして、コンセルトヘボウからミュージアム広場を挟んで一番奥に目を転じてみますと、
鎮座しておりますのが国立美術館というわけでありますねえ。
夜明けは静かなこの場所も、昼間には大変な人出となるのですよね。
さて、一度ホテルに戻って朝食をとり、開館いちばんの9時入場を予約済みのゴッホ美術館に
出直してまいることにしたのでありました。