…ということで仕事がらみで岡山と松江に出かけ、ちょいと留守にしておりました。
まあ、東京から岡山までならば、普通は新幹線で出かけるところもしれませんですが、
いろんな意味でもって、鉄道移動で3時間くらい以上掛かる区間に飛行機があるようならば、
飛行機で行っちゃいますね。
単に(自分で意識する以上に)飛行機好きなのかもです。
が、我ながら不思議だなと思うことには、
わりと高所恐怖症のところがあるにもかかわらずということでして。
それはともかく、到着した岡山空港は岡山桃太郎空港と言うらしい。
一方で、松江からの帰りに利用した米子空港は米子鬼太郎空港と言うらしい。
結構あちらこちらの空港で、こうした愛称(?)が使われているようでありますねえ。
ですが、この空港名に使われる言葉というのが、
多くの人からその通りに呼んでほしいという意味を込めて付けられたものかと考えると
「なんだか微妙…」と思わざるを得ないような。
全日空の機内誌で運航路線図を見たりしますと、愛称付きの空港名は
おいしい庄内空港、おいしい山形空港、富山きときと空港、鳥取砂丘コナン空港、
出雲縁結び空港、徳島阿波踊り空港、高知竜馬空港、徳之島子宝空港…などなど。
いずこも同様ですけれど、鳥取空港と言えば済むところを
鳥取砂丘コナン空港と正しく?言う人が果たしてどれだけいるのでありましょうか。
と考えると、こうした空港名は「この通りに呼んでもらう」ことが主眼ではないと
思ったりするところでして、何らか観光要素を伝えるための手段なのであろうかと。
富山空港という名称で事は足りるものの、
「富山に来ればきときとの魚が食べられますよ」というアピールが込められて、
また「きときと」という富山の言葉が必ずしも全国で通用するものではないだけに
「きときとって何だ」というところから始まって、意味を知った人が
「ほんじゃ、富山に行ってみようか」となる…ことを期待しているような。
出雲に行けば出雲大社で縁結びの御利益がありますよ、
徳島に行けば(いつもではないものの)阿波踊りが見られますよといったことを
伝えているのでしょうけれど、「おいしい庄内」「おいしい山形」はどうでしょう。
誰でも知っている言葉をストレートに使って分りやすくはありますが、
残念ながら「富山きときと」ほどに興味を掘り起こすことはないような気がします。
逆に凝りすぎて看板倒れになりかねない気のするのが徳之島子宝空港でしょうか。
出雲の縁結びのように、子宝に恵まれる点では何かしらゆかしい歴史と伝統が
あるやに思わせるところながら、ネーミングの背景としては
空港を出てすぐに見える寝姿山の山容があたかも妊婦が横たわってかのよう…
というところにあるのだとか。
まあ、いずこも観光振興の手段のひとつとして考えに考えた愛称に対して
好き勝手なコメントをしてしまいましたが、当たり前過ぎても興味を惹かない、
凝りすぎても見かけ倒しと思われかねない難しさがあるなあと改めて。
今回のところは、そんな空港の愛称を「入口は桃太郎、出口は鬼太郎」と言いように
便利に使わせてもらいましたけれど。