どこへ行っても混んでおろうと、GW中に出かける予定もないままに迎えた連休後半の初日。
思い返せば昨年の今頃は東大の本郷キャンパス
をぶらりとして喧騒を避けていたりしたですな。
前の日の夕方に降り始めた雨があがったことでもあり、
「空いているし、庭にはバラも咲いてる」てな話を耳にしたことであり、
ちと文京区音羽へと出かけてみたのでありますよ。
訪ねたのは表札にありますとおり、鳩山さんのお宅。
4代続いて政治家を出した家の住まいだったところが今は鳩山会館と、
記念館的なるものとして公開されているのだそうですよ。
表通りに面した、表札のある門柱を抜けると左に右にヘアピンのカーブが幾折か、
登り詰めたところに洋館風の建物がありました。入口からでは木立で見通せないのですよね。
建物の右手方向に、すでに庭は見えているのですけれど、
入館料を払ってからと看板にありますので(庭にはいかにも黙って入り込めるふうです…)
とりあえず館内へ。
展示では鳩山和夫、一郎、威一郎、由紀夫・邦夫と鳩山家4代それぞれの
事績に触れたりしているわけながら、鳩山一郎あたりは戦後史の範疇で受け止め得るも
その後の人たちに関してはリアルタイムに近付いてしまって、歴史として客観視しにくいですね。
ですので、「ふ~ん」てな具合でひとわたり。むしろステンドグラスに目をとめたりしながら。
そんなわけで庭の方へと足を向けるわけですけれど、
バラに丹精込めているわりにはなぜかタヌキの置物が出迎える庭なのですなあ。
このあたりにはまだまだ個人宅として使われていた名残りと言いますか、
とりあえず置いておこう的な普段着っぽさが感じられる気がしたものでありますよ。
とまれ、タヌキの出迎えを横に見て庭へと進み、建物を振り返り見るとこんな具合。
まあまあ、いい感じになっているものであるなと。
立派ではありますけれど、さほど豪壮とまではいえないであろう居館は
ちと大きめな「ちいさいおうち」感覚で、花に囲まれるとそんな印象がなおのことでありました。」
庭もさほどに大きなものでなく、バラもそこここで見事に咲いていますけれど、
決して数も多くはない。だからこそ空いているわけで、むしろのんびり感をこそ味わうべきかも。
バラには実にたくさんの品種があるのだなとは見るたびに思うところながら、
バラにつきものの棘の方もいろいろなのですなあ。
こぉんなに棘だらけのもあるとは、危ない危ない。
てなことを見たり思ったりしながらのんびりと過ごす休日の午後。
喧騒の渦に巻き込まれずに過ごせた幸いなる瞬間なのでありましたよ。