ブリュッセル王立美術館のコンビチケットを買って、マグリット美術館世紀末美術館を見て回ったところで

とうに昼飯どきを過ぎてしまっておりましたので、ミュージアムカフェで軽く…と思うと、

何の拍子か、どうやらこの日は休業中…。

 

 

こんなアールヌーヴォー調の壁面の奥にあるものですから内装あたりに期待したんですが、ちょいと残念。

その代わり、さらにアールヌーヴォー全開の建物で食事を頼ることにしたのでありますよ。こちらです。

 

楽器博物館@ブリュッセル

 

なんとも目立つ建物なのですよね。装飾が尋常でないものですから。

実は楽器博物館なのでありまして、最上階にあるミュージアムカフェを利用しようと考えたわけです。

 

残念ながら館内の撮影はできないようでしたのでレトロモダンなようすをお伝えできませんが、

ともあれ年代もののエレベータでもって最上階のカフェ・レストランへ。

まずは駆け付け一杯というわけで、この初めてのビールを。

 

 

「GINETTE Natural White」という、いわゆるホワイトビールの類い。

ホワイトビールは好物なのですけれど、お馴染みの「ヒューガルテン」をブルッヘで飲んだときに

何故かピンとこなかったのに比べ、こいつはいい。

ホワイトビールといいつつ見ために濃い印象があるとおりに、存在感ありでしたなあ。

 

そうこうするうちにブリュッセル最後の食事となる料理が運ばれてまいりました。

ここでも前の晩の食事に堪能したのに続いて、魚料理です。

 

 

毎度のことながらパンがどっさり出て来ることからすれば、

これで日本人の胃袋にはちょうどいいような気がしておりますよ。

とはいえ、ビールはもう一杯。

 

 

この「Ramée Blanche」はどうやらハウスビール的存在であるようですね、

ホワイトビールらしさはここに極まれりといった色合いではないでしょうか。

こいつもうまかったですなあ。

 

と、もっぱら飲食の話に終始しとりますが、やはり楽器博物館本来の話もしておきませんと。

もっとも博物館の最上階にあるといいつつカフェのみの利用も可能とあって、

博物館を見て回っている人の数よりもカフェで談笑する人たちの方ずっと多かったくらいではありますが。

 

展示内容として数々の楽器をタイプごとのフロアに分けて陳列してあるとはご想像のとおり。

ベルギーから帰って訪ねた国立音楽大学楽器学資料館を大規模にしたようなところでして。

 

そうした中では「こんな楽器があったんだあね!」というものも多々ありつつ

写真が無いのではイメージしようがないとは思いますが、取り敢えず鍵盤楽器のコーナーのことを。

建物の外にも鍵盤楽器のニューギャラリーてな垂れ幕がかかっておりましたし。

 

 

目をひくのはやはり巨大系でありまして、ひとつには「ジラーフピアノ」でしょうか。

キリンのように背が高い、鍵盤の上にハープがのっかったようなといっておきますかね。

「ピラミッドピアノ」なんつうのもありましたな。

 

見た目につられることばかりでなくして、解説にも「ほうほう」と思うものが。

ベートーヴェンはとにかくピアノの性能向上にこだわっていた作曲家ですけれど、

そのベートーヴェンが自ら「この楽器にはこうした名称がふさわしい」と言った(とかいう)一台がありまして、

その名も「アインシュヴァッハシュタルクタステンカステン(Einschwachstarktastenkasten)」。

 

ほとんど「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」状態ですが、

まさに単語を並べてベートーヴェンが造った造語なのですな。

曰く「ソフトで力強い鍵盤の器」といったところかでしょうか。

しゃれた感じの全くないいかつい言葉ながら、ベートーヴェンとしては最大級の賛辞なのかも。

 

ま、他にも鍵盤がついてるのかなというクラリネットなんかをはじめ、

楽器の進化の過程で絶滅していったダイナソーが薄暗い館内にてんこ盛り。

あたかも「ナイトミュージアム」を訪ねたかのようなブリュッセルの楽器博物館なのでありました。

 

 

 

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