以前、ネット通販でCDを大人買いしたときに、何日も何日も「入荷待ち」になったままのものが
果たして入荷することがあるのかいね?と疑問を呈した のはいつのことであったか…と、
検索してみれば、そうこぼしたのが先月の半ば、そして発注したのは5月下旬でありましたね。
おかげさまで…といいますか、その後2度に分けで入荷したものから発送され、
手元に届いたわけですが、実は未だに「入荷待ち」を続けているものが一点ある。
途中途中で、まだ入りません、待ちますか、止めますかと問い合わせがきたりしますが、
こうなると意地みたいなもんで、ひたすらに「入荷待ち」を続けてみるとどうなるかと。
結局、向こうの側でギブアップのキャンセルをしてくるのでしょうけれど、
その段階でくるかなあと思ったりしているわけでして。
そんな経緯はともなくも届いたものから少しずつ聴いているところですが、
いずれにせよそれなりに時間がかかって手元に届くことになったCDを聴いた印象なども
記しておこうかいね…ということで、まず1枚です。
(といって2枚組ですので、言っていることが整合してませんが)
今回オーダーしたCDの多くは、これまでにどこからして耳にして「お!」と思った曲、
例えばFM放送やらTV「クラシック音楽館」のコンサート・プラスやらを通じて、
はたまた出かけた演奏会のプレ・コンサートやアンコールを通じて気になった曲が
収録されているものを探しだしたもので、小品が多いのが特徴なのですね。
たまたまにもせよ家でのんびりというときに
重厚長大なものよりはさらりと聴けるものが適う時節柄でもあるわけですが、
取り出だしたるCDはボッケリーニのギター五重奏曲全集。
何かしらの折に「お!」と思いましたのは、
そのうちの第4番で「ファンダンゴ」と呼ばれる一曲ですので、
何も全集でなくていいところながら、BRILLIANT CLASSICS、安いですからねえ。
それにしても、このジャケットの絵はどうしたことでありましょう。
特段のクレジットがありませんので詳らかではありませんけれど、
おそらくはラファエル前派の画家による作品の一枚ですかなと。
クラシック音楽系のCDジャケットが絵画作品で飾られることはよくあるわけですが、
「なるほどね~」と、ある種感心したりする選び方のものがある一方で
極めてシンプルに?名曲に名画というだけと取り合わせのものもありますね。
ラファエル前派(の作品だとして、ということですが)の活躍時期は19世紀半ば以降、
ボッケリーニはそれより100年くらい前のひとですから、時代が重なるわけではない。
また、絵柄が曲とフィットしているかというと、ギター五重奏曲とはどうでしょう。
全6曲収録されているうちで、わりと呼び名が知られているのは
先にもふれたい「ファンダンゴ」でしょうけれど、スペインや踊りを思わせる絵でもない。
とまあ、こんなふうに考えてくると、結構謎な組み合わせに思えてくるのでありますよ。
ただ、そういうジャケットであることは発注段階で知っていたのだから、
そんなことをぐだぐだ言っても…と思われるところでありましょうけれど、
いざ手元にして、小さな画像でなく、しっかりと目の前でこの絵に向き合ったときに
右側の女性がしっかとこちらを見据えているのが、思いがけずも居心地悪くさせるなと
思えてしまったところが、こうしたことを長々書かしめた一因なのでありますなあ。
おっと、ボッケリーニのギター五重奏曲を聴いたという話のはずが、
そこに至らぬうちにかくも長くなってしまいました。
やむを得ず、曲の話はまたにしてもそっと続けますと、
どうしてこの絵を採用したのかが分かりにくいにせよ
(それをどうこう言うのは個人的な居心地悪さでもあるのですが)
だったらどんなんならいいのか。
イメージとしてはさりげなくギターも描き込まれている静物画なんつうのは…と思って
サンプルが見つかるかなと思いましたが、黄金期オランダの静物画には
リュートはあっても、ギターは見当たらないような。
ギターが描かれた静物画でも、パブロ・ピカソをもってきてしまっては
これまたボッケリーニの時代性とは結びつかないでしょうし。
と、結局代替案が示せないなら、つべこべ言うなではありますが、思ったことを正直に(笑)。
で、曲のことに関してはこの次に(こういう結末ですいません)。

