ふと「ゆらり散歩 世界の街角 」という紀行番組のバルセロナ編を見ていて、
「バルセロナといえばガウディでしょ」と思うところながら、
サグラダ・ファミリアの尖塔群に対抗するように聳える現代建築 が聳えていることを知ったのですね。
「トーレ・アグバール」と呼ばれる高層ビル。
水道局が入るビルであるところから、水が噴き上がるイメージで造られたと言いますが、
ロンドンにあるガーキン(30セント・メリー・アクス)に似ていなくもない。
ですが、ガーキンよりももっさりした形状故か、
地元バルセロナでは「坐薬」といった呼ばれようをしているのだとか。
考えてみれば、リアルタイム現代の建造物はその時代の人の目にとかく斬新に映るもので、
かのガウディの手が掛けたものも当時の人には「え?」ってなものでありましたでしょう。
時を経てあって当たり前のものにもなり、むしろ美しいとか素晴らしいとかいう評価も得、
観光資源になったりもする。パリ のエッフェル塔なんかもそうですよね。
ところでバルセロナの場合、うっかりしてはいけんと思いましたのが、
世紀末モデルニスモ建築を手がけたのはガウディひとりではないということですなあ。
いまでこそガウディばかりが知られるところながら、たくさんの同時代建築家、
ライバルと言っていいかもしれませんが、そういう存在があって斬新さ(?)を競い合っていたわけで。
番組で紹介されていたリュイス・ドメネク・ムンタネー作のカタルーニャ音楽堂などは
行ってみたいと思うばかりか、ぜひ中で演奏会を聴いてみたいものだと思わずにはおれない。
番組には出てこなかったもうひとつのドメネク作品で、サンパウ病院は
世界で一番美しい病院てなふうにも言われるサンパウ病院と併せて世界遺産になっているそうな。
建築にはいささかの知識も無いながら、かつてはウィーンを訪ねて
オットー・ワーグナーやフリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー、
さらにはコープ・ヒンメルブラウの手掛けた建物を探し歩いたりしたこともありましたですが、
建物の見た目に関することはもとより、来歴なんかまでを知って仰ぎ見ると
感慨ひとしおなのですよね。
あちこちの建物目当てで歩き回る旅、そんな目論見がむくむくと萌してくるのありますが、
だんだんと夏休みが近付いてまいりますなあ(むふふ…)。
ちなみに永遠に建築途上かとも思われたサグラダ・ファミリアは2026年完成予定だそうで。
バルセロナにはそれを待って出かけるか、待たずとも行ってしまうか…それが問題だ、ですなあ。
