さて青梅市街の目抜き通りにやってきました。
予て噂には聞いていたですが、本当にこんな状況であったのですなあ。






「七人の侍」に「第三の男」、「シェーン」、「夕陽のガンマン」に「君の名は」、そして「鞍馬天狗」。
おもて通りにも路地裏にも、かつては映画館につきものであった大看板が掛かっている。
作品の古さ、新しさにはばらつきがあるとしても、今ではすっかり消えて久しいこの看板が

並ぶのを見るだけで昭和の頃の街に迷い込んだ気になりますですよ。


元は町おこしで始められたアートフェスティバルの4年目、

1994年に「昭和」をテーマとして開催する際に

かつて市内にあった映画館3館の看板を一手に引き受けていたという絵師が

腕をふるって制作したところ、これが評判となって、

フェスティバル閉幕後も商店街に飾られるようになったそうな。


昭和初期頃に建て替えられた店舗が多いというのも、
映画看板を付け焼刃に終わらせず、町ぐるみで「昭和」を醸すことに繋がったのでしょう。


こうなるとブレがないといいますか、空き店舗を利用して作られたという観光施設がこちら、
「昭和レトロ商品博物館」ということでありました。


昭和レトロ商品博物館@青梅


「昔懐かし」系の品物が多数陳列されているミュージアムはあちらこちらにあるものでして、
伊香保 でも河口湖 でも類する施設に入ったことがありますけれど、
それらに比べて「昭和レトロ商品博物館」は規模的にも小ぢんまりと展示数も少なめなような…。




ではあるものの、展示の中に学研の電子ブロックST-45を発見するに及んで、

一躍「うぉお!」ということに。


同行していた母親に「これ、買ってくれたろ!」と声を掛けるも、覚えていないようす。
こういうのって、買い与えた方が覚えていて、買ってもらった方は覚えていないというのが

自然な気もしますが、本当に欲しかったものは覚えているものですな。

さんざんブロックの組み合わせを替えて遊びましたですよ。


ま、そんなふうに盛り上がるひと幕があったから言うのではありませんけれど、
館内の空間こそ小さいものの、何しろ上ものが本当に使われていた商店を改装しているのですし、
入場前の商店街からして「昭和」の雰囲気を醸していますから、

全体の空間としてはむしろ大きいと言いますか。
昭和レトロの大道具としては十分に機能しているというべきでありましょうね。


とまれ、こうした雰囲気作りには凝り性の人たちがいてこそと思いますが、
街角で観光客をニヤっとさせるような仕立てができれば、壺にはまったと言えようかと。
博物館近くのバス停を見たときには、ニヤッとさせられてしまいましたですし。
バス停に「バス停留所」の看板ですものねえ。


青梅のバス停留所


おそらくは裏道まで経巡ってみれば、さらなる発見があったやに思うところながら、
老齢の両親を連れておりましたのでままならず。
それでも、青梅はきょろきょろしながらの町歩きが楽しいところであることは
間違いないでしょうなあ。


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