毎年秋に発表される「地域ブランド調査」の中に

都道府県ごとの魅力度を比較するランキングがありますですね。

全国3万人を対象にした消費者調査だそうでして。


このほど訪ねた館林市を含む群馬県は47都道府県中46位、いわばブービー賞という結果。

ちなみに栃木県は41位、埼玉県は42位、そして茨城県は47位(つまり最下位)で、
北関東勢(埼玉を北関東としては叱られるやもですが)が軒並み底辺近くに位置しているという。


これはこれですごいことだなと思うわけですけれど、
やっぱり中途半端に東京に近く、関東を大首都圏みたいに見ると
飲み込まれちゃっているのかなと思ったりしますですね。


かつてドーナツ化現象てな言葉が聞かれ、都市の周辺部がベッドタウン化するのと反対に

中心部が空洞化するてなことだったかと思います。


最近では都心部でも超高層マンションなんかがたくさんできて、

住宅事情をずいぶん変えているやにも思うものの、

それでもやっぱり地べたに足をつけた暮らしがしたい人にとっては郊外へ出ることになり、

郊外の幅は広がってもいる…てなふうにも思ったり。


館林辺りでも東京に通勤している人はいるようでありますね。

お店で買い物がてらの立ち話のときに、そんなことを言っていました。

一方で、別の人との話では「どちらから?」と訊かれ、「東京からです」と答えると

「遠くからわざわざ」と言ってくださったり。


ここには、毎日東京へ通勤している人たちとは異なる地元観がありますね。

館林という場所に生きているという感じでありましょうか。


東京通勤者がそうではないと一概には言えませんけれど、

東京に対して「遠くからわざわざ」の感覚があると、とても通勤はできなかろうと思いますし。


とまれ、館林という場所は東京とつながって生きることと

その場所で生きることとの際(きわ)にある町のひとつではなかろうかと思うわけです。


そうした(誰が悪いわけでもないでしょうけれど)中途半端な感じが

北関東には付き纏ってしまうようなところがあって、魅力度薄し…と認識されたりもするのかと。


ただどんな町も独自の歴史を古代から近代までさまざまに背負っているのでして、

そこら辺に触れてみるのはいずこであっても興味深いところではあります。


ということで、上州館林で見聞きしたあれこれを綴ってまいりますので、

「ふ~ん」とか「へえ~」とかいう話が出て参りましたらお慰みということで…。