どうもこのところ思い出話的なことばかりになってますが、今日もまた。
仕事帰りに自宅最寄り駅で下車し、改札口へと向かうときのこと。
斜め前方に視線が射とめたものにしばしくぎ付けになってしまったのですね。
「おおお!マディソン・バッグ!!」
ついつい引き寄せられてしまい(とは大袈裟ですが)、
近くで見ると間違いなくマディソン・バッグでありまして、
紺地に白文字で「Madison Square Garden」と書かれているではありませんか。
どうやら新品ではなく、かといって使い込んで古びたふうでもないそのバッグを提げた御仁は
いささか得意げでもあろうかというように(こちら側の意識がそう見せたのかもですが)
颯爽と改札口を抜け、雑踏に消えていきました。
見る限り同世代以上ではない、つまりはあのバッグがそこここで見られた時分に
実際に使った世代よりは下ではないかと。
かといっていわゆる若者でもなかったですが、あの得意げな様子(あくまで主観です)は、
提げたバッグを見て「おお!」と思う人が必ずいるであろうとの確信犯的心理でしょう、きっと。
ところで、個人的には流行を追うタイプではないものですから
自身マディソン・バッグを使いはしませんでしたけれど、
同級生の間では通学カバン代わりとして結構使われていたように思います。
そういう点で「あの頃」というものを想起させるそんな代物、
それがマディソン・バッグでありますね。
といって、改めて「マディソン・バッグ」で検索すると、
コーチだとかのブランド品がヒットしたりするご時勢でもあるようですので、
ご存じない方(そういう若い方がここに来られている可能性は僅少ですが)のために
以前芸大美術館であった「エースのデザイン」展のフライヤーから、
こういうものだよということをご覧いただくとしましょう。
今となってみれば、これが流行った理由が全く分からなくなってますが、
恰好よかったんでしょうねえ、当時は。
と、思い出しついでに通学カバンの話ですが、
かつて男子中学生には定番と思われた帆布製の肩掛けカバンをとんと見かけないなと。
もはや絶滅してしまったのか、はたまた絶滅危惧種としてどこかしらでひっそりと
生き残っているのでしょうかね。
これもまた検索をしてみますと、
「おお、売っとる?!」と。
ただ、よおく見ると、ほんのすこぉしおしゃれになってるかも?
昔の定番はカバーの部分の端っ子には黒革のへりが帯状についてたと思うんですが、
この商品は角に2カ所小さな縁取りとして、しかも黒じゃない。
ということは(実際、中学生が使ってる姿は見かけんし)
もはや通学カバンではない用途が確立しているのかと、
amazonの商品説明をみるとこのような記載が。
最近、帆布の生成りのメンズバッグとして注目されてます。…メンズショルダーとしてジーンズやラフなスタイルのお供に!!
という「売り」でありますが、注目されとる?見たことないなぁ。
少なくとも中学生のときに使ったことのある人は、
たぶんジーンズのお供にすることもないんじゃないかと思いますが…。
ところで、中学男子が肩掛けカバンならば
高校男子はというと黒革の学生カバンだったのではないかと。
こんなやつですね。
でも、これって女子の場合ですと中学生から持ってたですよね。
それが高校になると男女ともこれになる…なぜだったんだろう?
今さらですが不思議な気がしますですねえ。
とまあ、いろいろ懐かしいかばんを見てきましたけれど、
それぞれのかばんにどんな思いを詰めて通学してたんでしたかねえ。
そこらへんのところはちいとも思い出せませんですなぁ…。