今日は法事でありまして、「三回忌」というものなわけでして。


仏教には疎い(宗教一般にではありますが)ところながら、

仏式で葬儀を執り行い、「一周忌」の翌年に「三回忌」がくることに

さすがに「なんで?」と思うほどに一般常識(?)を欠いてはいないという。


されどこうしたことは機会ですから、「三回忌」の由緒あたりを探っておいてもよかろうと検索したところ、

Wikipediaにはこんな記載がありましたですよ。

「百ヶ日」と「一周忌」、「三回忌」の3つの法要は、中国の儒教の祭祀の影響によって付加されたものである。

インド伝来の仏教はその伝播過程で中国・朝鮮半島を通ってきたわけですけれど、

日本まで伝わる間には、その途中で何かしらが付け加わったり、あるいは削ぎ落とされたりしたとしても

改めて冷静に考えてみれば不思議なことではない…と思えないこともない。


ちょっと前に探究しましたように、キリスト教が古いヨーロッパ世界に浸透するには、

ケルトやゲルマンの古代信仰の要素を巧みに(というか都合よく?)取り入れたりしていたことと

類似のことが仏教の伝播の際にも起こっていたと考えればよいのですから。


そうではあっても、今の日本でいわゆる仏教の祭祀であると信じて疑うことさえしない、

「三回忌」のようなものが「実は儒教なんだよねえ」と言われてしまうと

何やら割り切れないといいますか、微妙な心持にもなるところです。


とはいえ、個人的には無宗教であると言って差し支えないですから、

自分自身にとってはさほどのことでもありませんが、故人が信じた仏式に則って行うことに、

言ってみれば供養としての意味があるようにも思うところなだけに

微妙な心持ちとなるわけなのですね。


まあ、それでも日本に伝わったときにはすでに入り込んでいた要素とすれば、

日本での仏教としては込み込みで考えるのが自然ともいえましょうから

元が儒教にあるものだとしてもともかく故人の供養のためにと考えることにいたします。


ちなみにちなみに「七回忌」の方は、

もはや中国も関係なくして日本で独自に付け加えられたものだそうでありますよ。

ふ~む。