2019年医師国家試験の神経内科の分野を解いてみた(B,C問題) | KMMのブログ

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人口700人程の村にある僻地診療所での勤務が終わり、現在は大学病院で勤務しています。
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前回に引き続き、2019年医師国家試験の神経内科の分野だけちょっと解いてみました。

 

今回はB問題、C問題です。

 

今回も私なりの解釈を加えて、神経内科の分野の問題を振り返ってみようと思います。

 

さっと見ただけなので、全部網羅できてないかもしれませんが、そこのところはご理解を。

(解いた印象で難易度もつけてみました。

1‐10の10段階評価でつけています。

1: 間違えたら絶対ダメ 

3: まあ間違えない 

5: 最低限の知識があれば間違えない 

7:悩む、一癖ある 

10:神経内科専門医レベル 

という風に私なりの解釈に基づき評価してみました)

 

B問題

医師国家試験にBroca失語、Wernicke失語以外の失語も出るんですね。

学生の時はこの二つしか覚えていませんでしたが。

発語が流暢でBroca失語でないこと、言語理解が良好でWernicke失語でないことがわかるので、伝導失語を選ぶこと自体は難しくはないと思います。

ちなみに伝導失語は左縁上回の障害で見られやすいです。

難易度:5

 

Duchenne/Becker型筋ジストロフィーですね。

男児、CK高値、下腿の肥大から診断は難しくないと思います。

疾患名が分かればbの登はん性起立が正解であるとわかります。

難易度:3

 

 

C問題

これちょっと悩みましたね。

でも消去法で考えたら、一つしか選択肢が残らないので正解すること自体はそこまで難しくはなかったですが。

広頚筋でないことは常識的に考えたらわかると思います。

顔面神経麻痺の診察で、眼をギュッと閉じてもらうときに眼輪筋、額にしわ寄せで前頭筋、口をイーっとしてもらう動きで口輪筋を評価していると考えたら、b 側頭筋だけが残るので正解自体は悩まず選べると思います。

調べたら三叉神経の運動神経成分が咀嚼運動をつかさどるみたいなので、知っていればb 側頭筋を選べますね。

難易度:6

 

知っているかどうかだけの問題になりますが、動眼神経・顔面神経・舌咽神経・迷走神経が副交感神経線維を含みます。

難易度:5

 

側頭葉てんかんですね。

認知症が疑われる方の一部に側頭葉てんかんが紛れていると言われているので、問題の意図としてはそういった鑑別が出来るか? みたいな感じでしょうか。

「口をもぐもぐしたり」・・・・口部自動症なども記載されており、診断自体は容易かと思います。

側頭葉てんかんとわかれば a 脳波が正答であることは難しくないかと思います。

難易度:3

 

 

この2パートは5問中5問とも正解できました。

少し悩む問題はありましたが、正解するだけなら難しくはないなぁという印象です。

 

今医師国家試験って2日間で400問だけなんですね。私の時は3日間で500問だったと思いますが。

 

せっかくなんでまた時間あるときにでも、後半パートD,E,F問題にも挑戦してみようと思います。

 

ではでは