「木下医師の壮絶パワハラ」と「パワハラ疑惑」音声認め謝罪 の記事を読んで思うこと | KMMのブログ

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人口700人程の村にある僻地診療所での勤務が終わり、現在は大学病院で勤務しています。
診療を通じてたことや、個人的に気になったことなど適宜書いていこうと思います。

お訪ねいただきありがとうございます。

  

私は自治医科大学を卒業し、現在人口700人ほどの村にある診療所で、村唯一の医師として勤務しています。
 
今回は以前書いたブログ 「木下医師の壮絶パワハラ」に関する記事を読んで の続きになります。
 
木下医師(ジャガー横田さんの夫)のパワハラ問題で、木下医師が音声データを認め、謝罪したみたいです。
 
最近も週刊誌で以下のやり取りが音声データとして公表され、立場が悪くなったという部分はあったと思います。
 
(以下音声データの一部を文字にしています)
 

木下氏「忘れてる自体なんかカチンとくるんだよ、お前」

束原さん「はい」

木下氏「なんですぐ忘れるの? なんでも。障害者なんじゃないか、お前」

束原さん「はい」

木下氏「発達障害の診断受けてみ? お前」

束原さん「わかりました」

 

冷静に判断しても、いい過ぎですね。

当然のことですが…

私も医者になってしばらくになるので、当然医者の暴言も時々耳にするのですが、発達障害とかそういった差別的な言葉を発する方はいなかったですね。

明らかに行き過ぎた言動ですし、やはり共感能力といった部分では、医師の資質としても欠けている部分はあると思います。

話は変わりますが、先日ある病院の忘年会に参加したところ、5年目くらいの若手医師の方が、ベテランのコメディカルの方から、「患者さんの前では偉そうやけどね」みたいなことをお酒の席で言われていました。

真剣に説教されるとかではなく、話のちょっとしたネタみたいな感じではあったのですが、若手医師の方は「だって患者さんの前で医者がおどおどしてたら嫌でしょ? ただでさえ年上に見られる顔してるんだから、堂々としてないと威厳が保てないですよ。」みたいな発言をされていました。

「あー、なるほどなぁ〜」と思って聞いていました。

医者の視点として思うことですが、特に若い医者であればあるほど、患者さんからは「こんな若い先生で大丈夫?」みたいな感じで見られてますし、患者さんの中にはよくわからないクレームを言ってくる方もいます。そこでアタフタしてると「大丈夫かよ??」みたいな空気になってしまいますし、また一歩処置や処方を間違えれば医療ミスにつながり、場合によっては裁判を起こされることもある。コメディカルからも信用を得て、指示に従ってもらえるようしないと、うまく仕事も回せない。

そういった環境に置かれ続けることが、そういった考え方に繋がっていくのだろうなぁと思ったりしました。(もちろん元々のプライドの高さもあるとは思いますが。)

でも時々、自分の発言であったり、態度であったりを冷静に振り返って、その中でマズかった、行き過ぎてたなぁと思う部分は正しい方向に修正していく、そういった能力は、医者にとって重要というか、必要とされてるんだろうなぁと思いました。

ではでは