大学共通テストの記述式見送りの記事を読んで思うこと | KMMのブログ

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人口700人程の村にある僻地診療所での勤務が終わり、現在は大学病院で勤務しています。
診療を通じてたことや、個人的に気になったことなど適宜書いていこうと思います。

お訪ねいただきありがとうございます。

 
 
私は自治医科大学を卒業し、現在人口700人ほどの村にある診療所で、村唯一の医師として勤務しています。
 
本日Yahooニュースで、
 

国・数の記述式見送り、文科省が表明へ 大学共通テスト

 
という記事を読みました。
 
まだ正式な発表ではないようですが、文部科学省は来週にも実施の見送りを表明する方針みたいです。
 
 
正直言ってひどい話ですよねー。
 
英語の民間試験導入も、国・数の記述式も、導入しますと大々的に宣言して、やっぱり上手くできそうにないから廃止しますって
 
受験生を振り回しすぎだと思います。
 
そもそもどんな学生が欲しいかは、それぞれの大学が決めるものだと私は思っています。
 
私は医学部受験をしたので、医学部受験を例にとって話をさせてもらいますが、
 
医学部でいえば、私が卒業した自治医科大学をはじめ、多くの私立大学医学部はセンター試験の得点は全く加味されません。二次試験の筆記と、小論文・面接で合否は決まります。
 
国公立の医学部でも、半分以上の配点をセンター試験が占めるような大学も有れば、東京大学や京都大学医学部のように20%分しかセンター試験の配点を取らない、二次試験重視の大学もあります。
 
二次試験に国語の試験を導入する大学があったり、数学の配点比率がめちゃくちゃ高い大学があったり、例えば奈良県立医科大学のようにセンター試験の国語の配点を1/2の100点にする大学があったりと、どの分野に強い学生が欲しいか、マーク試験で全科目満遍なく高得点が取れる学生が欲しいのか、はたまた記述式の二次試験に強い学生が欲しいのか、それらは全て各大学側が決めるもの、そう私は思っています。
 
私もセンター試験との相性は本当に悪くて、本番も全然ダメでしたが、センター試験そのものに対しての不満を持ったことはありません。
 
おそらく受験生や大学関係者の多くは、今のセンター試験に対して、さほど不満を持ってないんじゃないかと思います。
 
どういう理念で、英語の民間試験であったり、国語、数学の記述をセンター試験、大学共通テストに導入しようとしたか、詳しいことは知りません。
 
導入しようとした文部科学省のお偉いさんの中には、そもそもセンター試験を経験すらしてない年代の方も多くいるんじゃないかと思ってます。
 
そのような方々に、受験生にとっては人生を左右すると言っても過言ではない、それほどまでに大切なセンター試験のことを、あーだこーだと決められて、うまくいかなさそうだから、やっぱやめたと振り回される、なんか受験生が気の毒すぎて、許せないですね。
 
私がブログで書いたところでどうこうなる問題ではないのは分かってはいますが、文部科学省の方々には、多大な混乱を招いたことをしっかり反省して欲しいですね。
 
ではでは