お訪ねいただきありがとうございます。
私は自治医科大学を卒業し、現在人口700人ほどの村にある診療所で、村唯一の医師として勤務しています。
今週末の10月26日、27日が防衛医科大学の一次試験みたいですね。
防衛医大、私も受けました。懐かしいです。
もう10年以上前の話にはなりますが。
私の防衛医大受験のエピソードを一つ。
運良く一次試験に受かって、航空公園にある防衛医大での二次試験を受けに行った時の話です。
防衛医大の二次試験では、身体検査があり、防衛医大の学生の方がこれら検査をしてくださるのですが、肺活量を測定した際に、学生の方から「君、肺活量すごいね! 今まで検査した中で一番やわ!」と褒められました笑。
肺活量が良かったら合格に有利とかそんなことは全くないとは思いますが、防衛医大も候補として考えていたし、何より勉強関係以外のことで褒められることもない受験生活を送っていたので、このことをすごく印象深く覚えています笑
さて、話は変わりますが、今回も僻地で働いていて感じる僻地医療の「いいところ」、「わるいところ」を一つずつ書かせていただきます。
今回は3つ目です。
いいところ③
時間の流れがゆっくりである
やはり僻地医療は時間の流れがゆっくりで、気持ちにゆとりが持てます。
診察も混んでない時間帯は一人一人に時間をかけてできるので、仕事の話や趣味の話、また昔の村の様子などを聞いたりして雑談してます。
仕事も大抵は17時過ぎに終わりますし、夜間呼ばれることもそう多くはありません。
診察終わりは子供をお風呂に入れたり、一緒に散歩するなどの家族サービスや、学生が実習で来てる時は温泉に連れていったり、一緒に夕食を食べるなどしてます。
わるいところ ③
全て一人で決めなくてはいけないので判断が難しい。
やはり判断を悩む瞬間はすごく多いです。
80.90歳代の村の方に、20km以上離れた総合病院まで行ってもらうというのはやはり負担の大きいことですし、出来る限りはこっちで何とかとは思いますが、判断を間違えると治療が遅れ、より症状が重篤になってしまったりするので、そこのところはやはり難しいなぁと思います。
こっちが「総合病院に行った方がいい」と勧めても、「先生、そんなたいそうな。ここで出来るだけのことしてくれたらそれで十分です」みたいなことを言われることもあります。
実際悩みながらもそのようにした結果、その晩に救急車で搬送されていたみたいなこともありました。
採血も翌日以降でないと結果はわかりませんし、検査データをもとに判断するということもなかなか出来ないので、「なんとなくこの人は、診療所で粘らずに救急で受診してもらった方がいい気がする」といった第六感みたいなものも要求されている気はします。
と3回目の「いいところ」と「わるいところ」を書いてみました。
これからも僻地医療の「いいところ」と「わるいところ」を、思いついたものから一つずつ順番に書いていこうと思います。
あくまで私が働いていて感じた個人的な意見です。
もちろん日本全国には色んな僻地診療所があるので、うちはそんなことないよって思うようなことも出てくるかとは思いますが、そこのところはご了承下さい。
本日はこの辺で。
また次回は4つ目を書いていこうと思います。
ではでは