自治医科大学のあれこれ 入学試験に関して Part1 | KMMのブログ

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人口700人程の村にある僻地診療所での勤務が終わり、現在は大学病院で勤務しています。
診療を通じてたことや、個人的に気になったことなど適宜書いていこうと思います。

はじめまして。

私は自治医大を卒業し、現在人口700人程の村にある僻地診療所で勤務しています。

たまに母校である自治医大の情報をネット上で見かけるのですが、、「えっ?」と思うような間違った情報もたくさん目にします。

(確かに自治医大は謎が多い大学だと思います・・・・笑)

自治医大を卒業し、僻地で勤務している医師としての立場から、僻地で働くことの難しさであったり、その面白さ、また母校についてなど、少しでも皆さんに有用な情報を提供できればと思い、ブログを書かせていただきました。

ということで、今回は「自治医大のあれこれ」というタイトルのもと、まず自治の入学試験に関して書いていこうと思います。

自治医大 入学試験とネットで調べると、「難易度はどのくらいですか」や「何点くらいとれば受かりますか」などよく質問で見かけます。皆さん気になるところだと思いますし、僕も受験する前は、どのくらい点数をとればいいのか全く分からず不安が強かったのを覚えています。大手予備校の偏差値も65‐70前後であり、かなり難易度の高い大学となっているようです。

まず自治医大はご存知の通り、各県から2‐3人しか選ばれない大学です、47都道府県でそれぞれ2‐3人ずつ合格者が決定し、123名の定員となります。なので県ごとで全然合格点が違います。

私が受験した時のケースで話をすると、自治医大は入学した後に自分の点数を開示できるのですが、私は78点で自分の県では1位でした。ただ同級生で都心部の県代表の方の点数を見せてもらうと81点で2位合格であり、その県からは合格者が2人だったことを考えると、その県の合格最低点は81点だったと思われます。また九州のある県代表の方の点数を見せてもらうと75点で1位であったので、おそらくその県は70点台前半が合格点となっていたと思います。このように合格点が県ごとに全然違うのが自治医大の入試の特徴です。もちろん受ける年によっても合格点は全然違います。自治医大の入学試験は100点満点のテストですが、おそらく県の間で、最大10点くらいの合格点の違いがあるんじゃないかなと思います。なので合格最低点は明記できないというのが実状かと思います。(点数開示をしない方や、自分の点数を自分の胸にだけ秘めているような方もたくさんいますので、内部にいても合格点に関する詳細ははっきりとはつかめません。)

僕の後輩のケースですが、88点、87点の2人で入学者が決まったみたいなこともありました。(ちなみに地方の県で です)

このようにたまたま天才が2‐3人受けたら、地方の県でも理科Ⅲ類並みの難易度になることもあるかと思います。

本当に県ごとで合格点が全然違い、不公平な感じがするかと思いますが、各県の医師が不足している地域に、医師を派遣するという自治医大の特性を考えると仕方ないことなのかなという感じもします。合格には運もかなり影響します。

後、二次試験の小論文と面接がどのくらい合格に影響するのかというのも気になるところかと思いますが、これに関してははっきりしたことは分かりません。ただ、おそらく最初の県庁で受ける筆記試験の点数がほとんど合否に影響しているように思います。(あくまで個人的な私見です) 自治医大合格者の点数開示では、ほとんどの方が筆記試験1位か2位の方です、なので小論文や面接は人間性で問題がある方や自治医大の趣旨に添わない方(例えば「僻地では働きたくないです」など言う方とか)を落としているだけなのかなというのが印象です。

 

今日のところはこのくらいで、また適宜入試のこととか、自治医大の内部事情、また僻地医療なんかに関しても書いていこうと思います。

最後に自治医大あるある  思い出の味は「くらい」のホルモン

 

ではまた