「あなたの隣人を愛しなさい」

 

聖書の有名な言葉です。

イエス・キリストは

以下の例え話を通して、

人々にこの言葉を伝えました。

 

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あるところに、みすぼらしい、

行き倒れた旅人がいた。


お金持ちも、聖職者も、

道すがら彼を見たが、
誰も助けなかった。


最後に来たサマリア人は、

(その地域で虐げられた身分であったが)

その旅人を気の毒に思い、

介抱して近くの宿まで連れて行き、
旅人の宿賃を払って出て行った。
 
(良きサマリア人の話)

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旅人にとっての「良き隣人」は

誰であったか?と、

イエスキリストは人々に問います。


聖書の中でも有名なストーリーです。

 

『身なりは大事です。

第一印象が人の印象を左右します。』

 

就職支援の仕事をしていた頃、

そのようなことをよく10〜30代の方々にお伝えしていました。


ネクタイが曲がっている人、

スカートの裾がほつれている人、

そういう人は、まず

身だしなみからきちんとしましょう。等。

 

しかし、

この隣人愛の話を読んでいると、

本当にそれで良いのだろうか、、

とも思ってしまいます。

 

 

経済的な事情で

新しいスーツを買えない方もおられます。

面接直前にトラブルに遭遇し、

衣服が汚れてしまった、という人も

いるかもしれません。

そんな方々も、もしかしたら素晴らしい能力の持ち主かもしれません。

他の人にはない、アイデアの持ち主かもしれません。

お客様を大切にするホスピタリティを持っている方かもしれません。



就職支援の現場には、
アドバイスを求め様々な方が来られました。

親の介護で数年間、キャリアが途切れてしまった30代の方、

経済的な理由で大学を中退し、学歴ではじかれてしまう20代の男性。

親との関係がうまくいかず、
家を飛び出して来た20代女性など・・・

 

みなさん、真剣に
自分の人生と向き合っておられました。

そういった背景を知ろうとし、
その方の可能性を汲むことも、

ひとつの「隣人愛」のあり方なのではないか・・・


この“良きサマリア人”章を読んでいると、

そんな問いかけをされているような気がいたします。

 
 

聖書の考え方は、このように、

世間の常識とは

180度違うことがあります。

当たり前、と思っている考え方が、

ぐるりと回って違って見える。

これが聖書の面白さではないかと思います。


以上、本日の聖書のご紹介〜御影流解説付き〜でした。