今年の3月3日にサントリーホールにて山田和樹(1979年生)が読売日本交響楽団を指揮してドヴォルザーク作曲交響曲第9番『新世界より』のライヴ映像がYou Tubeに上がっていたので視聴しました。

 

指揮者は有望株でも「オケはまた現代配置で下手な演奏をするのだろう」と思いきや、15秒ほど見て楽器配置が折衷型対向配置(チェロとコントラバスを右に配置しながら第2ヴァイオリンも右側)であることに気づきました。

しかも第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの動きはしっかりまとまっており、読売日本交響楽団は対向配置でも充分演奏できることがはっきりしました。

ドヴォルザークのオーケストレーションでは、第2ヴァイオリンが第1ヴァイオリンとは全く別の動きをすることが多々あり、それは対向配置だとよくわかります。

指揮者目線ですと、第2ヴァイオリンは第1ヴァイオリンから離した方が逆に統率しやすいのがドヴォルザークの作品の特色です。

 

解釈という点では、本家ともいうべきラファエル・クーベリックとは似ているようで幾分異なるものでした。

緩やかな個所はゆっくりと、オケが鳴る個所ではハイテンポというフルトヴェングラーを彷彿させる解釈で、山田和樹氏は今後ますます注目株と言えます。