先週の日曜の晩のクラシック音楽館でNHK交響楽団の次期首席指揮者にイタリア出身のファビオ・ルイージ(1959年生)となることが発表されました。

キャリアだけを見ると現任のパーヴォ・ヤルヴィ(1962年生)より華やかで格上のような印象を受けますが、私の見解は逆で、NHK交響楽団のフロントの調整能力の低さを再度さらけ出した、と感じました。

せめてヤルヴィの留任に持っていけなかったのか、と残念でなりません。

 

ルイージは2007年から2010年迄ドレスデン国立管弦楽団の音楽監督をしていたのを事実上中途解任され、後任に同じ1959年生のクリスティアン・ティーレマンに取って代わられました。

音楽的にはドレスデン国立管弦楽団はティーレマンが率いることにより芸術的により昇華した印象を受け、ティーレマンがそれ以前に首席指揮者をしていたミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団はティーレマンが離れて劣化した印象を受けます。

 

パーヴォ・ヤルヴィの後任たりえる指揮者は、日本人ならば高関健(1955年生)で、ドイツ系ならばブルーノ・ヴァイル(1949年生)が挙げられます。

はっきりしていることは、今後数年間はN響の進化はないことです。