先日、郵便受けに『〇〇通りの灯火を守れ!』というA5判の手書きガリ版刷りのビラが入っていました。

〇〇通りとは、私達夫婦が暮らしているアパートが面しているバス通りの通称です。

 

趣旨は、バス通り沿いにあるフィリピンパブを経営難から守れ、というものでした。

昨今のコロナ禍に付け込んで警察を動かして店をつぶそうとしている勢力を許すな、と主張しています。

書面によると、店への迫害は16年前に始まり、昨年9月には地元住民の心の灯火を吹き消そうとさらに圧力をかけてきた、とも書いてありました。

そして12月に入ってからは、保健所へ密告した輩のせいで22時閉店を余儀なくされ、今年になって緊急事態宣言が発出されると店は休業せざるを得なくなり、緊急事態宣言が解除されても何者かの東京都への密告により21時閉店を強いられて存亡の危機に立たされている、とも書いてありました。

そのビラには代表者の名前も、電話番号等の連絡先も一切記されていませんでした。

 

というわけで、その【灯火】となっているフィリピンパブを守りたい人々にとっては、私は“迫害者”の1人となります。

ただ、私達夫婦が越してくる16年前迄は、未明に及ぶカラオケの騒音で近隣の住民を散々苦しめたことについては何も書いてありませんでした。

依然として防音工事をしない店側の落ち度にも全く触れておらず、これは【片落ち】でしかありません。

 

フィリピンパブを憩いの場とする人々の意思表示は自由ですし、夜の9時で閉店にしないと警察に(通報されて)制止されてきた実状がフィリピンパブにとって営業上マイナスなのは認めます。

しかし現在は、防音工事をしない限り近隣と共存できない現実があります。

少なくとも私達夫婦が住むアパートの向かいのカラオケスナックは防音工事を行っているようで、ここ15年間に1度も音漏れはありません。