ここ15年ほど、東京23区の西の方に住んでいいます。

そこは「繁華街か、住宅街か?」となると答えは「一応は、住宅街」です。

『一応』とした理由は、暮らしているアパートは最寄り駅より徒歩で7分程度の距離で、大手私鉄系の路線バスが走る表通りに面しており、通り沿いにはスーパー等の商店もあり、近隣が結構にぎわっているからです。

そんなバス通り沿いにはフィリピンパブが1軒とカラオケスナックが数軒あります。

 

この街へ引っ越してきて困ったのが、深夜のカラオケの騒音でした。

引っ越して数日目の真冬の晩、窓を閉めて暖房をかけていましたが、午前2時過ぎにその騒音で目が覚めてしまいました。

外に出て確かめたところ、フィリピンパブが震源地でした。

向かいにあるカラオケスナックは、防音工事がしてある模様で音漏れはありませんでした。

フィリピンパブの看板に書いてある電話番号へ電話したところ、なかなか出ませんでした。

1分近く待って女性が出たので「カラオケがうるさい。明日の朝が早いので静かにしてほしい」といったところ「うんうん、だけどお客さんいるからショーがないネ。お客さん楽しんでるネ」と一方的に切られました。

妻が「それなら警察に電話したら」と言うので警察に事情を話して対処してもらいました。

警官は5分後にフィリピンパブに到着して中に入り、すぐにカラオケの音は止みました。

その後、お客らしき5~6人連れが出てきて「しょうがねえなあ、これくらいで眠れねえなんて頭おかしいんじゃねえの」と言って去っていきました。

その店は防音工事をすることもなく深夜もカラオケの騒音を近隣にまき散らしてきましたが、私達夫婦が越してきたことで状況が一変したことになります。

私は夜の10時になってもカラオケをやっている時は、容赦なく警察へ電話し、公権力に騒音を制止してもらってきました。

それから1年くらいたってから、フィリピンパブ側はようやく夜の10時になるとカラオケを終了するようになりました。

 

今年の8月に、バス通りに新しいマンションが完成して入居が始まりました。

9月下旬のある晩のこと(窓を開けたら冷房が不要な涼しい日でした)、毎度のカラオケ真っ最中の夜9時過ぎでしたがフィリピンパブへ警官数名が入っていくのを目にしました。

その数分後、カラオケは止みました。

昨晩も、やはり夜の9時過ぎにそのフィリピンパブへ警官数人が入っていくのを見かけました。

それから数分後、警官と店主らしき女性が通りに出てきて口論を始めました。

女性「だってまだ9時過ぎだヨ!今日は土曜だヨ!」

警官「子どもが眠れないって苦情が来てるんだからしょうがないでしょ」

女性「小さい子供がいてこんな繁華街のど真ん中に住む方が非常識だヨ!」

警官「何言ってるんだよ、ここは住宅地に決まってるだろ!」

女性「違うよ、繁華街だヨ!」

警官「朝まで営業したけりゃ防音工事しろよ!」

女性「繁華街で防音工事してる店なんかないヨ!」

この時、中から数人連れの客が出てきて「(女性に)ごめんね、駅前で飲み直すわ」

女性「ほら、またお客さん帰っちゃったじゃない!営業妨害だヨ!」

警官「だからあ、防音工事したら済むだけの事じゃん」

女性「(子どもが眠れないという)その人は警察に言いつけてばかりでヒキョーだヨ!」

この時個人タクシーが店の前に止まって運転手が出てきました。

運転手「(声を荒げて)うちの妻が何をしたっていうんですか?」

警官「カラオケがうるさいって苦情が来てるから注意しに来たんだよ」

運転手「お巡りさんねえ、その人によく言って下さいよ、ここは繁華街なんだからせめて午前0時までは許容範囲だって」

警官「ここは住宅街なの!これ以上騒ぐなら保健所にも言うぞ!」

運転手「それって脅しですか?こっちも〇〇先生(革新系区議)に言いますから覚悟しといて下さいよ」

警官「どうぞご自由に」

運転手「(女性に)しょうがない、当分はカラオケは9時迄だ」

それ以来、このフィリピンパブは、夜9以降に来店してもカラオケができないという状態になりました。

 

子供が眠れないと警察へ苦情を言っているのは、恐らく新しいマンションの住人でしょう。

私達夫婦が住んでいるアパートの真向かいのカラオケスナックからは一切音漏れがない以上、フィリピンパブが防音工事をする以外に、ここの街で共存する方策はありません。