あと1週間となりました、フォレスト木管四重奏団リサイタル。
木管楽器のみによる、木の暖かい響きをイメージして「フォレスト(森)」と名付けられたアンサンブルです

今回はプログラムの中に組み合わせの異なる2つの二重奏を用意しましたので、それぞれの楽器の響きの違いも味わっていただけると思います。
まずフルート&ファゴットで演奏されるのは、ヴィラ=ロボスの代表作「ブラジル風バッハ」の第6番。この組み合わせが選ばれたのはブラジルの古いセレナーデを暗示させるためだそうで、美しいアリアと技巧的な幻想曲が繰り広げられます。先日お二人の合わせをちらりと聴きましたが、すっかり惹き込まれてしまいました。本番が楽しみです

そしてオーボエ&クラリネットなのですが…実はないんですよ、この組み合わせによる代表的な作品が。曲選びはかなり難航しました

そして試行錯誤の末、今回演奏することになったのはボザの「プロヴァンスの羊飼いたち」。本来はオーボエとコールアングレのための二重奏曲です。
コールアングレというのは、低い音域を担当するオーボエの仲間です。有名なドヴォルザークの「新世界より」2楽章で「家路」のメロディーを担当しているので、心に染みる独特の音色を聴いたことがあるという人は多いと思います。
今回はそのコールアングレのパートをクラリネットで演奏することになったもので…はい、また楽譜の書き換えが大変でした

タイトルにある南仏プロヴァンス地方では、今でも伝統的な「移牧」というスタイルの牧畜が行われているんだそうです。夏になると涼しい高地に移動し、秋になると村に降りてくる。その移動の日は村をあげてのお祭りです

そんな羊飼いたちの風景を描いたこの曲は「プロヴァンス地方の牧歌」「プロヴァンスのやまびこ」「星空の下」「村人のお祭り」の4曲から成り、素朴でとても可愛らしい作品です。
せっかく楽譜も作ったことだし、オーボエとクラリネットの定番デュオになればいいなぁ

どちらもお聴き逃しなく
