オペラ「椿姫」終わりました。
C管デビューも無事に果たせました

歌い手さんは皆さん素晴らしかったし、終演後にオーケストラピットのところまできて「感動した」「泣けた」などと感想を伝えてくださるお客さまが何人もいらっしゃったので、舞台としては大成功だったと思います

しかし個人的には反省点(というかアクシデント)がいっぱいです。
前回「本番何が起こるかわからないのがオペラ」と書きましたが、いや〜本当にいろいろありました
(注:あくまで個人的に)

C管を使うことから派生した、もうひとつのチャレンジ…それはこちらでした。
C管はB管のマウスピースで吹けるので、本来ならA管とB管の持ち替えのようにマウスピースごと付け替えて吹くのでしょうが、今回はかなり急いで持ち替えなければならないところが多く、また音色の違いをあまりあからさまに出したくはなかったので、それぞれに別のマウスピースをセッティングして吹くことにしました。
そうすると今度は、ずーっとC管で吹いていて部分的にパッと持ち替えてB管、というパターンが多かったので、心配なのは乾燥によるリードの変化…

それで、初めて本番でプラスチックリードを使うことにしたのです。
常に変わらず鳴ってくれるのは本当に楽でいいのですが、場面によってはあんまり簡単に鳴ってくれちゃうとやりにくいところも…(^^;;
リードは5段階準備してみました。1幕は軽く吹きたいけど、2幕のソロではしっとりと吹きたい…幕ごとに替えるべきか否か?…オケ合わせ、ゲネプロを経て、悩んだ末にちょうど真ん中ぐらいの1枚でいくことにしました。
そして本番。1幕はかなり忙しく持ち替えがあるのですが、C管、B管とも順調に進みました。
そして2幕のソロ。ヴィオレッタがジェルモンの願いを聞き入れ、アルフレードへ別れの手紙を書く場面…
それなのに、いざソロの息を入れた瞬間「な、鳴らない…
」

リードの反応が重く、想定していた響きで鳴ってくれないのです。辛く切ない場面でリアルに苦しみながら吹くことになってしまいました

な、なんでだ……(>_<)
どうやらリードは変化しませんが、自分のコンディションが変化したようです

というのも、なんとか2幕が終わり、休憩を挟んで3幕の前奏曲が始まったとたん、なんの前触れもなく喉に違和感が。あんな静かな緊張感のなかで咳払いなんかできません。なんとか我慢していましたが、自分の出番も近づいてきます。吸っても吐いてもその刺激で咳が出てしまいそうなので、必死でそーっと音を出しました。
前奏曲が終わってからも、3幕はなかなか賑やかになってくれないので、かなり長いこと咳をこらえながら吹いていました…(>_<)
本番中の舞台上で咳の発作が出るなんて、およそ20年ぶりでしょうか。私は大人になってから喘息持ちになってしまったのですが、その発症時以来です。(普段は基本的にコントロールできているので大丈夫です)
時は3月の終わり…私の苦手なヒノキ花粉のシーズンが始まっていたようです。そういえば朝から集中力が足りなかったか…気付けよ、私!(>_<)
…とまあ、いろいろあったのですが、周りにはほとんど気付かれてないんですよね、これが。そんなもんです(^^;;
今回の教訓。
『自分のコンディションを見極めて、プラスチックリードは選ぶべし』
『ヒノキのスタートに注意せよ』
まだまだ修行が足りませんでした。
精進いたします
