弘法大師御入定の日。
ご縁をいただき、加古川の宝蔵寺にてクラHanaで演奏してきました。
熊本の地震のこともあり、皆さん気持ちが沈んでおられたようなのですが、こんな時こそ応援する私たちが元気を出さなくては!ということで、モーツァルトから昭和歌謡まで楽しい曲もたくさん演奏しました。アンコールのアンコールまでいただいて、皆さん笑顔で帰っていただけたので嬉しかったです。
実はこの日、大切な友人が逝ってしまいました。
年末から闘病中だったのですが、前日に容体急変の連絡を受け、当日の朝に意識が無くなったとの連絡が入りました。
すぐに駆けつけたら本番前に会ってから行くこともできなくはない、という時間でした。でも同じ音楽家である友人はきっと本番前にそんな無理をすることを望まないだろうし、それで結果として会えなかったとしても後悔はしないと決意し、本番が終わりしだい駆けつけると返信しました。
そして会場に着いたらすぐ、息を引き取ったという知らせが。
一曲でも友人に捧げようと思って本番に入ったのですが、いざ始まってしまうと友人のことを思い出す瞬間はなかったです。
でも「花は咲く」を演奏する時、いつになくたっぷりと、歌詞の一言一言をかみしめながら吹いていた気がします。
震災復興支援のために作られたこの歌の歌詞には、亡くなった方の想いも込められています。友人の想いを感じたのかもしれません。
めったにない、お寺の本堂という場所で、弘法大師様の命日に。
忘れられない日になりました。