こんにちは!
助産師のあおちゃんです
今日は妊娠中からのテーマとして「母子健康手帳」についてです。
意外と知られていない、母子健康手帳の活用方法、魅力について
ぜひお伝えさせて下さい
母子健康手帳のざっくり歴史
みなさんは、母子健康手帳がいつごろからあるかご存じですか?
詳しい歴史はNHK「もっと知りたい母子手帳」からご覧いただけます♪
ざっくりと説明しますと、1948年に母子手帳は登場したのですが、
母と子の健康記録を家庭でも残せるようになったこの「母子手帳」は
世界でもはじめてのこころみだったようです。
戦後の復興していく時代、この母子手帳をもっていると、
優先的に配給などもうけられ、
妊娠した方にとっても生命線として大切だったのですね
内容についても刷新されながら、
大切な情報を「全国共通」でもりこむことで
長年にわたって乳幼児死亡率を下げることに役立ってきました。
どう活用する?~妊娠中~
もちろん、妊婦のみなさんは、お出かけの際には持ち歩いていただいていることと思います。
(妊婦健診の時だけ持っていったらいいや~、は)
妊婦さんの状況というのは、「パートナーに妊娠のつらさをわかってもらえない」でもお伝えしたように
見た目では分からず、状況も多種多様です。
ですので、外出時に持ち歩いて頂くことで、万が一倒れた際にも
どの病院に運ばれても、
母子手帳をみることで母子の状態を把握することができるのです。
これって、すごいことで、
例えば、ある病気で長年病院でかかっていても、ある日倒れて、
救急で運ばれた先ではカルテは無いので、
すぐに状況を把握できないということがあります。
しかし、母子手帳をしっかりと記載していれば
万が一があっても、すぐ対処ができ、
母子の救命につながるということになります。
妊婦健診の時に、医療者が記載する部分は実は限られています。
みなさんご自身で妊婦の状況として、
・名前
・出産予定日
・体動を感じた日
・前回の出産時
・妊婦自身の記録など、
書ける部分はぜひ記載して頂くようお願いします
どう活用する?~産後~
産後は、出産時の記録や母の産後の状態以外にも、
赤ちゃんの記録がどんどん増えていきます。
乳幼児健診や予防接種の記録は医療機関で記載されます。
それ以外に、大きな病気にかかった年月日を記載しておくのも、とても大切です。
例えば、
R4.3 インフルエンザ
R4.7 コロナウイルス(発熱40℃)
R4.8 気管支炎→入院
など記載しておくと、お子さんの経過についてより詳細に記録できるでしょう。
(※ことあるごとに、どんな病気にかかりましたか?など聞かれるので、記載していると情報を医療機関にも伝えやすいです)
意外な活用法
母子手帳は、母と子の健康や安全のために
しっかり記載していただく大切さをお伝えしましたが
意外な活用方法があります。
それは、思春期になった我が子にみせてあげる、ということです。
え?どういうこと?と思いますよね。
母子手帳はだいたい小学校入学までの記載ができるようになっています。
その後、その母子手帳はお役御免・・・・
とはなりません
お子さんが大きくなった時に、自分がどんな予防接種を受けていたのか
小さいころにどんな病気を経験したかを見ることができます。
それだけでなく、自分が母のお腹に宿ったとき、また産まれた後、
保護者の方がどんな思いだったかを知ることができます
読本紹介「助産師山本文子さんのことば集」でもお伝えした
山本文子さんも、母子手帳をしっかり記載することを推奨しています。
山本文子さんは、性教育の講演として
小中高校でお子さんや、その保護者を対象とお話をすることが多いのですが、
思春期になると、
「産んでくれって頼んでないし」
「〇〇の家で産まれたかったわ」
「いちいち、からんでくるなよ、うっとーしいなあ」
など。
大なり小なり親との衝突を迎えます
(こんな意見はたくさんあるそうです)
今まで、さも自分一人で生きてきたかのような、
自分は一人でやっていけて、親なんていらない、といったような
それは、生物学的には大切な反応であり、仕方のない部分もありますが、
親としては胸にくるものがありますよね
そんな時に、母子手帳や赤ちゃんの頃の授乳写真なんかを
そっと机に置いておいたりすることで
お子さんのトゲが丸くなったりするそうです
(今は険悪な仲でも、自分が産まれた時は、こんなに大切にされていたんだと
思うことは、とても嬉しいことですよね)
保護者の方自身も、忙しい日々で、つわりのあった日々や
産まれた日のこと、1カ月健診の時のこと、
とても細かくは覚えてられません
しかし、そんな時に、自身が親になって1年目の時のことを思い出すと
お子さんにも優しく接することができるかもしれませんね
母子手帳とは、こんな風に、数年後に思わぬ効果を発揮します。
文章が下手だから、とかは関係なく、
その時感じたことを一言でもよいので、ぜひ記載していただくことをオススメします。
反抗期は激しくないかもしれないけど、
もし来た時に、お守りになるかもしれないと思うと
母子手帳のポテンシャルってすごいですよね
今、もうすでに記載ほとんどしてないし、思い出せないという方も、
今からでも遅くないですよ。
妊婦健診にしっかり通った、産まれた後は乳幼児健診や予防接種をしっかりとうけた
ということも、お子さんを大切に思うからの行動です。
その記録はしっかりと置いておいて、お子さんが大きくなった時に渡してあげましょう
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今日のタイトル「もらって嬉しい母子健康手帳」は、
妊娠した時にご自身が保健センターに受け取りに行ったときの気持ちと
お子さんが大きくなってから、保護者の方から記録としてもらえるのも
嬉しいことだなと思ってつ二重の意味でつけました
今感じている気持ちは覚えてるから、わざわざ書かなくても・・・
と思うかもしれませんが
人間は案外忘れる生き物です
それが2人目3人目と続くと、余計に分からなくなるので、
経産婦さんこそ、ぜひ母子健康手帳をつけて頂きたいなぁなんて思います。
余談ですが、私が看護学校に入っている時に、
「自分赤ちゃんの頃の母子手帳を確認する」という授業がありまして。
その時に、はじめて母子手帳をまじまじと見ました。
思春期は超えていた私ですが、
「え、母ってこんなこと考えてたの!?」と
今より優しい?キャラでにびっくりしましたのを覚えています(笑
今思うと・・・
きっと親として過ごすうちに・・・・たくましくなったんだなぁ
なんて思いつつ。
みなさんも、ご自身の母子手帳があるようでしたら、
保護者の方にもらって、ぜひ見た感想を聞かせて下さいね
(おしまい)
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