6/5(木)1300公演

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天王洲銀河劇場、最大キャパ746

あと3日、5公演で千秋楽。今日も満席ではないものの8割以上9割ほどは入っていたように思います。

2月にローチケで当選。




開幕までは写真OKでした。

幕が下りることはなく、ライトの消灯点灯で場面転換をしていました。舞台の上手下手にある大きめの4-5段の階段は動くことはなく、真ん中にあるカーテンのかかった出入り口を使って動きを出してた感じ。生ピアノとバイオリンが舞台に深みを足していました。


10列目最下手。同級生と。

ほかに、偶然観劇日がかぶった友人と劇場まで一緒でした。


そもそも彩凪翔が出演するというので、見ることは決定でした。笑

ただタイトルだけは聞いたことがあったものの、どんな話なのか背景なのかは全く知らず、原作漫画を学習することもないまま、今日を迎えました。

彩凪翔の他に誰が出るのかを公式サイトで見てみましたが、出演者のどなたも知らずで、ほんと申しわけないほど(_ _)

鈴木勝吾、平野良がダブル主演

ほかに廣瀬智紀、百名ヒロキ、佐々木崇、横山賀三、橋本真一までが通し役のある出演者です。

でも私が不勉強で知らないだけで、彼らのうち5人が出た終演後のトークショーにも、ほとんど誰も帰る人がいなかったですし、2.5次元界隈では人気のある俳優さん達なのでしょう。ランダムブロマイドなどの物販にも行列ができていましたしね。


連載は2023年1月に終わっているらしいので、ネタバレとか特に気にせずに進めます。ご承知おきください。


まずどんな話かを非常にざっくり言いますと、シャーロック•ホームズのスピン・オフで、ホームズの宿敵モリアーティ氏(教授)の視点から見た物語です。

今回の副題『大英帝国の醜聞』は、女優のアイリーン・アドラーが盗み出した、大英帝国を揺るがす恐れのある書類を取り戻そうとする騒動となっています。



まずは翔ちゃんのことを。

翔ちゃんは、このアイリーン・アドラー役。ビジュアル写真は髪をアップに結ったドレス姿でしたので、男装姿でも出ることをあとから知って、驚くやら喜ぶやら。

ボヘミヤ王の変装(軍装?)、タキシード、ハットにコート姿の三変化があり、いずれも女優のアイリーン・アドラーが、人々の目をくらますために男装した設定でした。TARKIE以来久々に、翔ちゃんの男装を目にして懐かしくうれしくもあったのですが、サイズが大き過ぎるのか?タキシードはなんだか着られてる感が…my黒燕尾のほうがよかったのでは?(笑)

宝塚を卒業して4年、すっかり女優が板に付いた感じですが、ホームズに「私のことを忘れないでね」と言った時の一瞬の表情が、(それ男役だよ〜)とドギマギさせられました。



ミュージカルというだけに、ほんとになかなか歌ってました。知らない物語、初見の俳優さんたちに加えて、特に一幕プロローグは歌で進めることが多く、全てを明瞭に聞き取るのは私には難儀でして、逐一意味を追うのはあきらめてなんとなく雰囲気だけで舞台を眺めて過ごしました。

二幕に入ってからは話に入り込めてきたせいか?翔ちゃんが出てきたせいか?ww、だいぶ歌でのセリフも追いやすくなって舞台に集中できました。


もちろん、シャーロック・ホームズという架空の物語の、しかもスピン・オフですから、荒唐無稽は承知ですが、盗まれた書類というのが、なんとフランス革命をイギリスが画策したという作戦の指令書びっくり

おまけにフランス革命の立て役者ロベスピエールは本当はイギリス人で、実はホームズの先祖だったびっくりびっくりびっくりというビックリ設定。そして世間的には亡くなったとされてこの世からいったん消えたアイリーン・アドラーは、MI6の殺しのライセンスを持つ7番目の人物として復活。その名前は、ジェームス・ボンド笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き


こう書いてみると、筋書きはちょっとお笑いみたいになってくるのかと思いきや、舞台はそんなふざけた雰囲気では全くなく、大真面目に大英帝国の歴史の闇を語り、イギリス王室とアイリーン・アドラーのどちらも守るというウルトラCの解決策を講じる方向で進み、あまつさえ悪を以て悪を制するモリアーティと正義漢ホームズとの、敵味方を超えた信頼関係まで成立させて、こっちもなんだか腑に落ちてしまうのが、なんだかふしぎですらありました。脚本の妙でしょうか?


それよりなんでそんな物騒な書類、さっさと焼却処分とかしなかったのか?と不審に思ってみていましたが、大義名分としては「イギリス王室の戒めとして贖罪の気持ちで大切に保管している」らしい。いや、焼いちゃおうか、それ。


オマケになりますが、私としては今回の劇場についてどうしても書いておきたいことが。

場所を天王洲と聞いたとき、はじかれたように思い出したことが!ここへジョン・ローンを見に行った!

当時は銀河劇場でなくアートスフィアという名前だったかと。演目は『Night and Day』(1995)、もう30年も前です。映画『マダムバタフライ』(1992)を見てすっかりジョン・ローンにはまっていた当時の職場の同僚3人で行ったのでした。

初めて自分の意志で取った舞台のチケット。スクリーンの中でしか見たことのない人が手を伸ばせば届きそうな所にいて、一人モダンダンスを踊るという耽美的な舞台で、(こういうことがやりたかったのか…)と、若干煙に巻かれたものの、生の舞台には鮮烈な印象が残りました。30年も経っても色あせない経験。すばらしいものを得ていたのだなとあらためて。