6/17(水)、1300、宝塚大劇場、宙組。

友の会の当選で、21列センター寄り上手ブロックにて娘と。重複当選したものはリセールで無事に手放せました。芝居には幕がありませんが、緞帳を撮るとこんな感じ。

80番台でも舞台が広いのと、けっこう後方でしたので広角に見られたせいで、あまり斜めに見る感じにならなくて見やすいです。





初見ですが、珍しく原作小説を読んで予習しました。私には作家としては三島由紀夫の方がなじみがありまして、実は江戸川乱歩を読んだのはたぶん初。知識として探偵明智小五郎や少年探偵団の名前も聞いたことがあるものの、読んだことはないはずです。かなりしょっぱなから病院の遺体安置所から遺体を盗むシーンがおどろおどろしく描写されていて、定評通りのエログロに、読み進めるのを躊躇したほど。5日ほどかけて200頁強の小説を読み終えました。それと舞台も映像も未見ですが、黒蜥蜴には美輪明宏のイメージが強いですよね?これを宝塚で、春乃さくらがどう演ずるのか、期待6割、不安4割くらいの気持ち。


初見見終わって正直なところ、これは何回も観るのはしんどいかも…と。まぁでも初見にはよくあることですし、とにかく遠征でもあり予定の観劇はこなすことに。

翌日の1300は阪急交通社の一般のチケットで26列下手側から拝見。





まず、(あまり言いたくないけど)二回目は初見よりよかった…。

二回観て思うに、まずは舞台が暗い。登場人物の顔が帽子やカツラやヒゲで見えにくい。明智の部下たち以外は衣装も似ていて区別がつかない。そして場面数が多い。暗転ではなくて、盆が回っての場面転換がほとんどなものの、ナイトクラブ、ホテルの部屋、移動中の乗り物、探偵事務所、黒蜥蜴のアジト、船の中、など、装置がフル回転。もちろんどこかわからないこともないものの、頭のほうがついてこない気がしました。(私の頭が硬い?)

一度見てある程度流れを飲み込めた二回目は、ようやくセリフが耳に届き出した感じでした。そのセリフ数も多いです(特にさくらちゃんが)。耽美、退廃のムードを含む、美辞麗句満載のセリフ。日常では使うことのない比喩や言い回しを自動的かつ瞬間的に取捨選択しながら、セリフの意図を聞き取ることの難しさもあったように思います。ついでに、登場人物も多い。明智と黒蜥蜴と早苗が主な登場人物ではありますが、

①明智の部下、②明智の影、③黒蜥蜴の手下、④黒蜥蜴の僕、⑤用心棒。出演者の多い宝塚歌劇ではよくある配役でもありこちらも慣れてはいますが、「町の人々」と言うほどモブ扱いでもない、チーム分けされた数人程度の集団がいくつもあり、その構成人員がほぼ見分けのつかない衣装を着ていることも困惑する要因だったかもしれません。極端な例えにはなりますが、プリレジェとかハイローのようにチーム分けが衣装や色ではっきりしてたら、だいぶ違ったと思いますけど…


ほんとはあまり良いことではないのかもしれませんが、三回くらい観られると、腑に落ちることもあったり、逆に新たな発見もあったり、ストレスは減るのでは?というタイプの芝居でした。

しょうもない感想で恐縮です。(_ _)


物語の流れ以外のことで言えば、印象的だったのはずんちゃんが声色からいつも(のずんちゃん)とは違っていたこと。明智小五郎という、天才的な頭脳を持った(ある意味変わり者ともw)冷静沈着な人物を抑揚の少ない抑えたトーンで演じていました。

一方黒蜥蜴のさくらちゃんは、明智とは対極のすぐに着火する熱さを持ち、残忍で容赦ない支配者。どすが効いたしゃべり方は、宝塚歌劇のお姫様とはほど遠いもので、黒づくめのロングドレスに結い上げた艷やかな黒髪(背中に流していることも)も迫力がありました。そして前述の通り、とにかくセリフ数が多い。さすがの貫禄でした!

この二人の醸し出すムードは作品の全体像を表すに十分で、初見の情報量の多さに気持ちが右往左往する私にとっては、ものすごく助けになりました。

この二人の恋愛というのがまた苛烈で、甘いものではなく、目の離せない心理劇のようでした。そのうちまた書く機会があればと思います。




ショーについてはこの次に。


つづく…