4/29(火祝)1630、
刈谷総合文化センター、娘と。
全国ツアーいつも激戦ですが、今回もご同様で。
ホクト(長野)ではずれ、相模原ではずれ、刈谷ではずれ、梅芸ではずれ、ようやく福岡でゲット。
5月末の福岡までは見られないか…折しも骨折もしてしまったことだし、おとなしく療養しろと?と思っておりましたら、ツテを頼ってお願いしていた刈谷で、ソワレが用意できたとの連絡が。どなたとどなたにお世話になったのか、もはや間に何人挟んでいるかもわからないご縁ですが、せっかくのご縁ありがたく拝見させていただきます。(_ _)
当然名古屋から在来線のつもりでいたところ、豊橋から東海道本線でいけば片道で2000円以上安く、時間は15分と違わないことがわかり、そのルートで。ひかりだとノンストップで豊橋ですが(次の駅が名古屋)、豊橋に停まるひかりがあまりないことがネックと言えばネックですかね。名古屋経由の場合の差額も出たのでお花代を張り込みました。
席は12列の上手側。11列の前が通路でしたので、見やすく、客席降りも間近でとてもいい席でした。
眺めはこんな感じ。緞帳は桜とカキツバタ
キャパ1521ということですが、膝前に余裕がありその分縦に長い印象で、キャパの割に広く感じる会場でした。
芝居はご存知の『花の業平』
『応天の門』で予習済みのような形になり、人物関係が頭に入っていたので物語の背景がよくわかりました。センター付近が同じ役だったしね。
今回は業平と高子(たかいこ)が主役なので、トップ娘役のネジレ現象もなく素直に相手役でしたから、ここも楽勝。
ちなつさんの業平は年齢的にもたたずまいもぴったりでした。名うてのプレーボーイだったはずですが、浮き名を流している場面は少なく、出会い頭からすぐ高子に惹かれているので、遊び人と言うよりは一途な感じに見えました。
過去作の放送がスカステであり、何回か録画しましたが結局見終わることができずにいた作品。今日初見と言っていいかと。私が苦手とする「柴田作品」だったからかな〜?
初見の驚きとしては、とにかく客席がシーンとして、どこにも拍手は起きず息をのんで展開を見守っている感じだったことでした。昨日が初日でしたし?
全ツらしく、客席に降りる演出もあり、前方だけですが通路で芝居をすることも新鮮でした。
この公演で退団の一輝くんが業平の従者の役で、餞別も含まれているかもしれませんがそこそこセリフもあり、きちんと役もあってちょっとうるっときましたね。
『応天の門』の時も調べましたが、業平と高子は17歳と親子ほど違うので、経験値もかなり隔たりがあったかと思うのですが、後々のことを考えると、この二人は奔放な魂が年齢差を超えて惹かれ合ったのかという気がします。
もちろん現代とは社会通念も貞操観念も違う時代と理解はしていても、藤原氏の権勢が世を席巻していたとはいえ、こんなことがまかり通ったのか?!と驚きますが、家門のために結婚を繰り返し、縁をつなぐのに子どもを産むことを求められた時代、そこまで嫌悪感も唖然とするでもなく、二人の恋物語を受け入れられたのは、高子も時代に翻弄されながらも、自分の気持ちに誠実に生きようとしていたことが伝わったからかと思います。
それに一見悲恋のようですが、お互いの立場もわかっていて冷静に(計算ずくで?)身を引いたのだし、その後は互いに執着することなくそれぞれの思うように人生を生きたようですから、一瞬の花火のような恋を楽しんだのかも。恋多きプレイボーイが一人の女性にのめり込む物語は、多くの女性の憧れですが、所詮夢は夢だったと。
ただねぇ…とにかくちなつさんが色気があり過ぎて、こりゃ女性は抗えないわと思います。見ているだけでも色気に当てられて倒れそうなのに(笑)、情をかけてもらえるとしたら、もう完落ちです この人もちろん、当時30代の貴族としてふつうに妻も子もいるんですけど…なんとも罪作りですよね~
この作品の演出も大野先生。『ゴールデンリバティ』『宝塚110年の恋のうた』そして『花の業平』と、連続の登板。便利に使われ過ぎじゃない?
ちょっと心を静めたいので、ショーの感想はまた。
あ、ちなみに風間くんの藤原基経、『応天の門』の何考えてるかわからないアヤシイ感じから、権力闘争を画策する心底食えないヤツにグレードアップ?しているように思えました。