ブログをアップするかどうか、悩んでいたら週末になってしまいました。

2/20(木)1330

友の会の当選で娘と。

17列目センターブロック。縦列は、生徒さんたちが銀橋に並んだときにちなつさんと風間くんの間くらいの感覚でした。

前の席の方はとても小柄な女性で、肩の間がスパーンと抜けて見やすかったです。






とりあえず三回目。そして今さらですが…

この二本立ての組み合わせは、私のなかではショーの勝ちかな〜。ここ最近、芝居<ショーがスタンダードになってきました。



史実のスパイスは匙加減よ?


芝居のほうですが、三回見てあらすじがわかっていても、かなりとっ散らかってる感は否めません。

そして私にはどうにも引っかかることがありまして…

アナレアの母国ツアナキが、ハワイを思わせる設定なのが一番まずいかな〜。クリーブランド大統領とか、本名で出てきちゃうし。私たちが生まれる前から、ハワイはアメリカ合衆国だったので当時の世界の評価や空気感を想像するのが難しいですが、たとえばもし現在、ハワイ王国を滅ぼしてアメリカに併合するとしたら、こりゃなかなかの強引さ。もちろん時代もありましょうが、ロシアのウクライナ侵攻もかくありや?のような大国のエゴでは?と気分が悪い。それだけロシアの今やってることが時代遅れということでもあり。


閑話休題。

ハワイ併合は1898年ということなので和暦明治31年。世界的な傾向として自国の領土を広げるのが正義だった頃。太平洋にポツンと浮かぶ小さな島など、列強にとっては吹けば飛ぶような存在だったでしょうし、パイナップルやサトウキビの栽培も人件費が安くすむ上、戦争の補給拠点としても要衝であり、どうしても手に入れたい島だったに違いないと思われます。

ただクリーブランド大統領(民主党)はアメリカの拡大主義、ハワイの併合には反対していた。実際にハワイの併合の時の大統領はクリーブランドのあとのマッキンレー(共和党)。大統領が変われば、国の方針も変わるのは、昔も今も同じなのね。ここでは大統領役の春海ゆうがアナレアに向かって「独立を維持したいのですね?」と聞いています。それに対してアナレアが、「いいえ」と答えるまさかの展開。併合を受け入れる代わりに参政権を求めると伝えています。


賛否あったにしても、現実にはハワイはアメリカに併合され50番目の州となっていますし、後の発展を考えると失策ではなかったのかもしれませんが、当時建国100年余りとはいえ、ハワイ人による立憲君主王国だったのですし、白人にほとんどの利権を持っていかれ、諸手をあげて歓迎というわけでもなかったでしょうね。


ハワイ王国最後の女王リリウオカラニは併合を受け入れ(ただしかなり不公平な条件で)、唯一の後継者だった姪のカイウラニは併合の翌年23歳で亡くなってしまってハワイ王朝は途絶えています。

この人たちはあまりに有名なため、架空の島、ツアナキを舞台にしたらしいですが、架空と言っても、いや、まんまハワイのことだよね?芝居のなかでも合衆国に併合されてるし、ハワイでしょ?


西部劇をベースにかるい娯楽作品を目指していたのでは??と思えるのですが、親を殺された孤児が強盗団に拾われて育ち、その育ての親までも殺されただけでも重いのに、二番手は失脚した政治家で、手段を選ばず失地回復を目指してはかりごとをめぐらす陰謀家。その上ヒロインは、王国最後の王女でなんとか国益を守ろうと奔走するという、二重三重の厄介ごと。

列車強盗、闇を秘めた敵役までは架空の物語として楽しめたとしても、リアルに起こった国際政治にまで大風呂敷を広げすぎたことで、なんとも回収不能になっているのかなーと。

しかもそれがどうも、この芝居のなかでタヒチアンダンスを披露したいという程度の動機らしいので(←タカラヅカニュースによる)、なんだかなーショボーン

アナレアはケイン(かおとくん)と軍部で対立する軍人の娘か、モートン(るねくん)の商売敵の娘かくらいが妥当だったのかも。そしたらもう一人、父親役を作れたし(笑)



新しいスター誕生か?


いろいろ引っかかる感じの芝居に比べて、ショーはどこを見てもストレスがなく、気楽に楽しめました。

月組にしてはギラギラピカピカしているような気もしますが、トップも変わってお披露目だし、これはこれでありかな。

ぱるくんの抬頭が目立ちました。(お!またぱるくんだ)と思うほど、何回もセンターに立つ姿が。上海ジゴロの場面、オーケストラボックスからの銀橋へ。ロングの唐服でちなつさんと色っぽくちょっとワイルドに絡んでいるのにドキドキします。じゅりちゃんが登場して、二人が取り合うのはちなつさんなのね(笑)

ロングの唐服は、個人的には瞳子さん、望海さんが双璧なんですが、ここに新たにちなつさんも入れたくなります。

韓国の庭園の場面もセンターで。ここでは上海とはまた全く違う風情で実に優雅に娘役と踊っていて、うっとりします。

そしてその次のMooZinG(アイドルグループ)でもあみちゃんと共にセンターポジション。庭園場面の直後で、今日カウントしていたら2分もかかっていませんでした!あのふんわりした衣装を上に羽織っていて脱ぐだけなのか?それにしても超早変わりです。

風間くんがエジプトの神?の扮装でプロローグと後半に登場するのと、オダチン•カーンで長い尺を持っているほかは、目立つシーンはほぼぱるくんが請け負っていると感じるくらい、露出が目立ちましたね〜。昨年の路線クラスの組替の嵐のなか、一組だけ無風だった月組。ちなつさんと風間くんの学年差が大きいので間に誰か入るのでは?と思われましたが、既に熟した感のある風間くんにこのまま禅譲か?ぱるくんの急激な養成は二番手を担う準備かしら…

芝居は固いと感じることが多いけど、ショーではのびのびと気持ちを解放しているような気がします。ショースターなのか?と言うとまだ未知数ですが、彼女の背の高さはショーの華やかな武器ですね!


などと考えながらオペラで見ていたら、ちなつさんのねっとりしたウィンクになんどもやられましたラブ

罪な人過ぎる。