1/15(水)

友の会で娘がマチネ私ソワレで当選し、弾丸日帰りで行ってきました。夏以来の宝塚遠征です。

630に家を出て帰宅は23時。

移動時間8時間、観劇(幕間含む)6時間…あらためて時間を書き出すと、なかなかハードな行程ですね〜



和物のショーと芝居という組み合わせ。

宙組では『白鷺の城』(2018年)以来。

他組では直近だと実見したのは2020年月組の『Welcom to TAKARAZUKA』、一部それっぽかったのが月組の『万華鏡百景色』くらいで、記憶を辿ってみてもめっぽう少ない。近年は特に、和物の芝居はあれどショーはあまり行われていない感じ。

和物のショーの場合は、(おそらく化粧の関係で)芝居に先がけて行われるのが普通。そして板付きがお約束。琴の音が流れ、平安朝の華やかな幕開けでした。ききちゃんが銀橋の真ん中に立って、大階段にも花道にも色鮮やかな衣装の出演者がズラリ。この華やかさは宝塚でなければ見ることのできない豪華な演出ですよね〜。客席からも思わずのため息がもれます。

大野先生の演出で幕はこんな感じ。家紋とかが配されていてなんとなく先生の大劇場作品『柳生忍法帖』風味があるような。


マチネもソワレも10列台センターブロックで、マチネがやや上手寄り(銀橋基準でさくちゃんの真ん前)、ソワレは本当にど真ん中でした。





先に観劇した方々の「曲名が出る」というのがどういうことなのか興味津々でしたが、舞台中央の上部に横長のスクリーンが出て、そこに作品名、続いて歌い出しとともに曲名が提示されます。奥にある幕もスクリーンで、そこに投影されることもありました。(あれ?この曲なんの作品だっけ?)と思う時に、かゆいところに手が届くとってもいい演出。

大ざっぱなあらすじがあるショーで、セリフもあります。藤原定家と式子内親王の許されざる恋の道行を軸に、ストーリーテラーの八千代(桜木)が話を回し、和物作品のオムニバスさながらに過去作品の登場人物が次々と現れ歌い継ぐというものでした。専科からは京三紗さん投入。神社の主、衣通姫役でずんちゃんと共に場面転換の時に登場。失礼ながら展開的にはあまり必要はなかったような気もしますが、こういう突き抜けた不可侵の先輩の存在こそが意義があるのでしょう。

まさか110年分の作品を全て知っているわけはありませんし、あまり古い作品だと正直つまらないかも…と危惧しながらでしたが、意外と最近の実見した作品も多く、所々でその頃のことが蘇ったりして懐かしく楽しかったし、知らなかった作品や曲も、ショーの流れのなかでまったく退屈しないで聴けました。
最近の作品としては、『星逢一夜』『夢現無双』『龍の宮物語』、再演作品では『峠の群像』が記憶に新しく、衣装もそのままに再現されていて胸熱でした。
何回か観劇の機会がある予定ですので、気になるこまごまとしたことはおいおい書いていこうと思います。
45分という上演時間がすごく短く感じ、もっと見ていたかったと思ったほどでした。

メモ程度に覚え書き
下三角ずんちゃん
狂言回しとして場面場面の間に出てきます。時代を超えてワザオギ(俳優)として存在するという立ち位置で、恋人を失ってしまったことでもう歌は詠まないと絶望する定家に、人の世で連綿と続いていく愛の為に歌を詠み続けてほしいと願う八千代ずんちゃん。願っていることは大まじめなのに、なぜか笑いを誘うあたたかい存在になっているのが、さすがの陽のひと。

下三角こってぃ
まぁ似合うだろうな〜とは思っていましたが、青天、似合いすぎるおねがいラブ爆笑
沖田総司はききちゃんにゆずって近藤勇でしたが、浅葱の羽織姿最高でした。

下三角神がきの場面
たぶんオミクジのイメージで曲名が回り、[さて本日の曲は!]って感じでドラムロールが鳴ってタイトルが出ます。この日は「【か】の14番、風色日向ちゃん、風羽咲季ちゃん」と京さんの声で呼び出し。「いいなぁ〜」という臨場の下級生のガヤガヤの中を、ひなちゃんと咲ちゃんが登場し、ハンドマイクを手に歌う。歌は『はいからさんが通る』から『風の誓い』でした。
あまたある曲のうち、本編内で紹介しきれなかったリクエストの多かった曲をピンポイントで紹介する企画らしく、どうやら曲も出演者も週替りのようで、Xの情報によれば男役は前週は凰海るの、その前は輝星成だったようで、今週は風色日向…なんとも脈絡がないなー。自分の観劇の際、誰が登壇するか楽しみに待つということになりますね。
ちなみにこのおみくじ画面は、生徒の千社札がズラリと貼ってあるように囲まれていて、贔屓の千社札を探すのもおもしろいかもしれませんね。

下三角奈央麗斗!
今回『夢現無双』の扮装で花恋こまちとともにデュエットでピックアップの奈央麗斗。京のお公家さんのようなきれいな顔立ちという印象でしたが、今回総髪の武蔵男が思いのほか似合っていて認識をあらためました。こういう武骨な感じが似合う男役って貴重です。プロローグでは舞人の役で、濃い紫色に朱の模様のはいった衣装をまとって最下級生(107期)で入り、同期の風翔夕とともに銀橋の最上手と最下手に陣取ります。
研4となり、今公演の新人公演では映画スタートニーのずんちゃんの役を。主演も秒読みかと。

それにしてもプログラムの大野先生の写真、スペースシャトルの模型を手にNASAのパーカーを着た写真。なにか伝えたいことがあるのか、ないのか?(笑)なんとも読めないかたですね〜。
総論としておもしろかったです!

長くなりましたので、芝居の感想はまたあらためて。