8/2(金)1300
『ムーラン・ルージュ』my楽でした。
ノゾミストで購入。
今日はA席、後方下手。全て一階席でした。一度くらい二階で観られたらよかったな〜
初回(6/21)がすごい盛り上がりでちょっと引くほどの驚き、二回目(7/9)は手拍子はあったものの通常の感じで、三回目の今日はまた、「ヒューヒュー」合いの手を入れる方が多くて、、、客席も熱量が日々違うのですね。8/7が千秋楽、望海さんの回もあと4回。このあと一ヶ月ほどあいて、9月半ばから末まで大阪と続きますが、二年目ですし、演者も観客も、もう全開って感じ。
今日望海さん以外のキャストは、クリスチャンが二回目同様井上さん、ジドラーが今年初の橋本さん、ロートレックとサンティアゴも初の上野さん、中井さんで、デュークは三回とも伊礼さんでした。ニニは二回、楓さんでしたね。
来年の『ラブ・ネバー・ダイ』を観たいと思ってますが、ファントムのトリプルキャストの一人が橋本さんなのですね〜。芸域広っ!
この作品は、ポピュラーなヒットソングと、すばらしい歌唱と、大掛かりなセットと、ショーアップされた構成を楽しむものだな〜とあらためて。一方物語のあらすじ自体は、(残念ながら)私の胸にはあまり響かないものでした。望海さんの抗えない魅力と実力に(わー、すごーい)と思っているうちにグイグイ引き込まれていってしまいますし、悲恋ものではあるので、サティーンの亡くなる場面では涙する観客もいるのですが、クリスチャンの身勝手さに腹が立つあまり、私はちょっと泣けない。「君は君の人生を生きるといい、僕は恋人に」と無理やりにねじ込んだくせに、その立場ではだんだん我慢できなくなってサティーンの何もかもを欲しがるように。劇場とサティーンの求めているものは、切実にお金であって、それを提供できない以上は身を潜めているしかないのに、なんとも浅はかな男…
デュークが「全てが私のもの」と言ってのけるのに対し、サティーンは「心は渡さない」と突っぱねているのにその真意がわからないなんて、人間として情けない。しかも死の病にかかっている恋人の状態にも気がつかないとは!純粋さがクリスチャンの身上と言えども、度が過ぎてバカじゃないの?と鼻白む思いです。お互いを思う心は疑っていませんが、自分の願いを叶えたい男と、相手の行く末の幸せを願う女、すれ違ってしまいましたね…
そう言えば芝居を観ていて、「最低の男」とか、「クズ男」とかはよく見ますが、最低の女というのはあまりないかも?ですね。書き手がほとんど男性で、観客の多くが女性だからというのが関係してますかね?悪女って売れゆきが芳しくない感じ?あ、そう言えば『イザボー』はヒロインが悪女設定でしたっけ。珍しいというか新鮮でした。
ちなみに前回の宿題(笑)だった、ロートレックがクリスチャンにサティーンへの思慕を打ち明けた時に彼が自分を蔑んで使った言葉は、「欠陥品」でした。どうとでも取れる単語ですね。身体が不自由なことを指したとも、生活が安定せずまともな家庭生活を望めないことを指したとも、思えなくもない。画家のロートレックが身体的に健常ではなかったというのは、万人が知っているわけでもなさそうですし?
彼の名乗りを聞くかぎり、この作品のロートレックは画家のロートレックだと思います。「アンリ〜〜トゥールーズロートレック〜〜〜モンファ」と早口で名乗ってます。最初と最後が聞き取れただけですが、画家の名前と同じですから。創作活動として脚本書いたり演出したりもしていた史実もあるのかなー?研究家でもないので、残念ながらこれ以上は調べかねます。有識者の方に教えていただきたけたらありがたいです。
暑い夏を思い出すと、真っ赤なセットが脳裏に浮かぶ印象的な作品となったムーラン・ルージュ。とき正にパリ五輪、何かと思いをはせるフランスが舞台でもあり。
楽曲も奇跡のように作品にぴったりで、まるでミュージカルムーラン・ルージュのために書き下ろされたかのようにマッチして感じました。劇場に入った瞬間からワクワクする作品には、今後なかなか出会えないだろうな〜と思います。何回も観られた幸運に感謝します。
二度あることは三度ある?
まさか来年もなんて、、、ねー?