誰も待ってないところですが、笑笑

スペインと宝塚第二弾。

『ドン・ジュアン』を語らないわけにはいかないですね。

この夏、ひとこのトッププレお披露目として御園座での公演があるということで、再び注目されている作品。直近では真彩ちゃんで(というよりキスマイの藤ヶ谷くんか)2回も外部上演されてるのに今更で恐縮ですが、生田大和演出潤色だったんだ〜と。ほんと制作サイドにあまり興味をもってなかったので(最近は違いますが)、失礼しました。あの出演のあとおつきあいを始めて結婚にまで至ったのですから、真彩ちゃんと生田先生お二人にとっては正に人生のターニングポイントでしたね。


2016年日本初演当時、望海さんは雪組2番手で東上二度目の主演だった作品。私も大空さんの退団のあとの(長ーいリハビリ中で)、大劇場作品のみゆる〜く観ていた頃で、たまに別箱観たいなーと思っては玉砕していたのですが、ドン・ジュアンは縁あってはじめて生徒席をご用意いただきました。上手12列目。階段上がったところでとても見やすかった。こんなに前方でなんともありがたいと感激。

まだブログも始めてなかったので、記憶もあやしいのですが、それだけにくっきり覚えていることがいくつかあります。


①初の生徒席で受け取りに緊張

②お隣が当時新公学年内の男役さんの縁故の方で、めちゃ彼女を褒めちぎっていたこと→その日名前も初めて知り、注目。現在も活躍中。

③実は同日、花組の『ミーマイ』の初日が友の会で取れていて、KAATからのダブルヘッダーだったこと。『ミーマイ』は二幕目から観劇

④騎士団長役のガオリンさんの不気味な迫力

⑤唐突な楽曲の始まりと構成のふしぎさ、耳慣れなさへのとまどい→フレンチミュージカルなのね、、、やっと認識そして納得

⑥みちるちゃんの優れた演技力と、残念な歌唱力…

⑦望海さんのハンパないダークサイド感→望海さんのイメージを決定づけたかも

⑧ひとこラファエルに反発半分、同情半分→彫刻家の仕事をやめて家庭に入ってほしいというのはどうかと思うが、戦争から帰ったら婚約者が心変わりしていたのは気の毒。

⑨咲ちゃん、いい人過ぎん?


そもそも日本人には理解の難しい作品だなー、というのが一回だけ見た感想で…

スペインに行ってみて一層実感しましたが、相当な柔軟性(いい加減さ)と同時に強さ(したたかさ)がなければ、生き抜くことが難しい国と時代。侵略したりされたりの繰り返しのなか、生き抜いてきた人びと。感情はむき出しにしない、特に女性はひたすら耐え忍んで待つことが美徳?と考えられてきた日本からすると、男も女も熱過ぎて引くレベル。自我を殺すのでなく貫くのが人生と。

(旅人の一邂逅に過ぎませんが、)フレンドリーでも勤勉でも効率的でもないけど、チラッと交わす接触がイジワルな感じもしないあたたかい人々。人目を気にせず、やりたいことをやってるのねとその自由さが羨ましくもあります。


さてひとこドン・ジュアンの配役ですが、番手や路線がはっきりしている宝塚ではビックリ配役はあまりないと思うのですが、『銀ちゃんの恋』ではヤスを誰がやるのかが話題になるように、『ドン・ジュアン』では騎士団長は誰か?がトピックではないかと。

配役を予想するにあたり、観劇以来初めて『ドン・ジュアン』を映像で見直してみたのですが、騎士団長の露出多いですね~。なんなら路線に振ってもいいくらいの重要で出番の多い役ですが、宝塚版では石像メイク(?)してるのでちょっと路線だと厳しいのかな~。外の公演のように、通常メイクであればあかさんでもありでは?と。望海さんの時の宝塚版に倣うのであれば、ここはゆりさん一択でしょうか。『桜嵐記』の時の好色な高師直役、衝撃的でした。わりに薄めなお顔立ちなので、化粧でいかようにも化けられるし経験も覚悟もおありかと思われます。

あとはひとこが、過去作で自分と対立した側のドン・ジュアンにまわり、あのアウトロー感をどう表現するか楽しみですね〜。傲慢さが憎たらしいと言うよりも切なくなっちゃいそうですが(私がです)。美咲ちゃんは婚約者を裏切ることになることを除けば、ヒロインとしていい子ちゃんカテゴリーの役なので、まぁあまり作らなくていいのかな。歌唱力は問題ないはずなのでそのへんも安心かも。むしろ難しそうなのが有沙ひとみが偏執的に演じてたエルビラで、出演者を眺めるに美羽愛しかなさそうですが、彼女にああいう引き出しはあるのでしょうか?期待と不安が入り混じります。

配役発表もワクワク、赤い砂塵の舞うセビリアと形容されるように、エキゾチックな古い町の物語。ぜひ観にいきたいものです。

チケットはこれから!