11/21(火)18時、eプラス貸切公演を。

一階A席の前方で、下手寄り。

妹と。

前の座席のかたの左右間が広く(客席幅が大きい?)て、間が抜けていて見易かったです。


妹とのレクリエーション第何弾めか、彼女の希望を活かす演目として今回のチョイスは帝劇の『LUPIN』。

私の方のチケット購入時の注目ポイントは注目順に、

①生の古川雄大を見たい

②久しぶりの真彩希帆!

③真風涼帆の生存確認


まあやちゃんの歌唱から始まる幕開け。

七本の枝の名前?が聞き取れなかったので、少しだけストーリーに付いていけるか不安になりながらでしたが、結果としてその辺は影響なかったのでご安心を。


先に結論から言ってしまうと、

①は、若干下方修正

②は、だいぶ上方修正

③は、うん、がんばってた

というところでした。





小池修一郎演出で、音楽はドーヴ・アチア、宝塚OGも出ているので、宝塚風味はあったものの、やはりいろいろと宝塚特有の制約がかからない演出なので、こっちのほうがやりやすいだろうなぁと思われました。


出演者は主役の古川雄大に次いでカリオストロ伯爵夫人の真風(柚希ダブルキャスト)、クラリスの真彩希帆、仇役ボーマニャンの立石俊樹(黒羽麻璃央ダブルキャスト)、刑事ガニマールの勝矢、ホームズの小西遼生、ルパンマニアのイジマールに加藤清史郎、ここまでがポスターイン。

それぞれに充分に見せ場があり、(宝塚のように)主役だけが出ずっぱりというほどでもないように感じました。

(私の)宝塚センサーで目についたのが美麗(旧:麗奈ゆう)と彩花まり。共に95期。やはりダンスや優美な所作、顔の小ささスタイルの良さが目立ちました。美麗の場合は身長も(笑)。ボーマニャンのバックで男性の群舞に男装で混じってたし。カンカンにも出てて、貴族の女性やら、町のお店屋さんやら八面六臂の大活躍。退団して10年くらい経つけれど、やはり即戦力の強みは健在。

古川雄大はNHKの朝ドラ『エール』で見て、あの融通のきかなさがツボだったのですが、今作は女好きの怪盗紳士ということでその軽妙さは私の期待とはちょっと違ったかなー。

まあやちゃんのかわいさったら!元々キュートな雰囲気の人でしたが、卒業して2年の重ねてきた実績と自信、(結婚したばかりという)彼女自身の幸せオーラがプラスオンで、余裕すら感じる、もう向かうところ敵なしの愛らしさでした。


真風さんは初めの登場が黒燕尾でしたが、古川雄大とのダンスではやはり華奢に見えて驚き(当然か…)。古川くんもかなりの痩身だと思いますが、それでも、真風と絡むとがっしり見えました。着こなしはさすがにこなれていて、現役さながら(でしょうね笑)。そのあと、ドレスもなん着か披露しますが、舞台映えのする立ち姿でした。ベールで顔を覆ったりしても一言しゃべると声としゃべり方でわかっちゃうので、(だれなの?)のような意外感はなくてちょっと惜しかったかも。ニヤリ


個人的な嗜好だと思いますが、私は男性の裸体(胸をはだけた姿)を晒すような場面や、殴られて血が流れているようなリアルな演出はやっぱり苦手だなーと再認識。そこはきれいに隠す宝塚の方が、抵抗が少ないです。


観劇前に評判を漏れ聞くと、やれトンチキだの駄作だの中身がないの、さんざんな言われようでしたが、実際に拝見したところでは、予想を裏切る面白さでした。

歌ありダンスあり、立ち回りあり、宙乗り的な演出あり、どんでん返しまでよくできた筋で、ワタクシたいがいの伏線に早くから気がついて想定内なのを確認するのですが、最後まで騙されました。

出演者はどなたも熱演で、やや情けない役回りだったホームズ(小西さん)は、けっこう客席から受けていましたね。

妹が最も気になったというのがレオナール(カリオストロ伯爵夫人の従者)だと言うので、メインの役どころでなくてもアピールできる場を活かせていたのだと思います。

娯楽に振り切った作品、掛け値なく楽しかったです!

これから観るかた、お楽しみに!


フィナーレでは主役の古川くんが(当然)最後に出てきて拍手を浴びますが、ひとつ前に挨拶した真風さんが主役に拍手をおくっているのを感慨深く眺めました。ほんの少し前まで、あの拍手は彼女のものだったわけで…

今回は小池先生の演出で、先輩の柚希さんとダブルキャストという、いわば退団(船出)のご祝儀のような舞台。真価が問われるのは次回作以降でしょうね~。