10/8(日)、13時公演

大手町三井ホールにて『フルーツバスケット2ndシーズン』を観劇。

彩凪翔の出演舞台という事で。


おととい初日があいたばかり。

この公演、早くから知っていたものの、チケットの発売タイミングをなぜか逃してしまい、買おうと思ったときにはもう買えるプレイガイドがなくて、退団以来続いてきた彩凪さんの舞台の連続観劇も途絶えるか…と諦めていました。が、縁あってFCのチケットをお譲りいただけることになり、日曜日のオフィス街にやってきました。

ほんとに人がいません、かつ飲食店も開いていません。大手町って大きい駅なのですが、駅ナカもほぼ通路のみというか、人々が行き交うだけの、エンタメ成分のない駅ですよね~。


宝塚ファンとしては一週間ほど前に辛い出来事があり、それに伴って休演が相次ぎ、遠征の予定だった全ての公演がキャンセル。コロナ2類の頃はたびたびの休演を覚悟の上でスケジュールを立ててましたが、まさかの前代未聞の事件で、立ち直れない、、、この一週間まるで水のなかをかきながら進むような感じで時が経ち、ようやく今日を迎えた気がします。当事者のかたは別ですが、何があっても生きているかぎりは時が流れます。舞台を観れば、また辛い記憶を思い出さないことはないですが、ほかの場所で、別の時間に、いろいろな人達が懸命に演じているのを観ることで、観客側も乗り越えていくのかなー。


本日の舞台のHPはこちら。

https://fruba-stage.jp/ 



なじみのない界隈で知りませんでしたが、原作マンガはけっこう前の作品。
2006年にマンガとしての連載は終了していて、その後アニメ化、そして舞台化されて人気が続いているらしいです。
草摩(ソウマ)家と、そこにまつわる十二支の呪いを軸に、とらえられた人々の思いと、何かを変えようとする主人公はじめ周りの人々との心のぶつかり合いを熱く描いた作品。歌はエンディングテーマ以外なく、ダンスもない、いわゆるストレート。
全幕180分。95分位のところで15分の休憩がありました。




ファッションショーのランウェイのように、10メートルほど張り出したステージがあり、その左右と正面の三方から観るような座席配置で、600席弱。上手下手は段差のない平床に五列で、私は下手側の最後列でしたが、五列目なのでオペラは不要でした。ほぼ満席。男女比は2:8くらいで女性が多くて女性は20代のかた、男性はミドルエイジが目立ちました。
緞帳も紗幕もなく、舞台装置は形の違う大きな(木製?)ブロックを出演者が自ら動かすことで組み合わせて、机やベンチに見立てたり、自転車に見立てたり、はたまた屋根に見立てたり。演者はステージ上だけでなく、客席のなかもステージの一部のように座り込んだりセリフを言ったり、袖に消えるような具合で客席の外に立ち去ったりするので、動線が半端なく長くて、目で追うのが忙しい。ステージ裏手に戻るのもダッシュでないと間に合わないのではないかと。
男性の出演者のアクションが迫力があり、ケンカのシーンなどは本気でケガが心配のレベルのふっ飛びかただったりするのが毎回新鮮。

さぁそれで翔ちゃんですが、プロローグのあとは開幕後35分経ってようやく登場。えーと、なんかすごいヤバい奴じゃない?黒いというか、いっちゃってるというか、すぐに手を上げるし、放つ言葉も毒含み。悪者特有の色気はあるけど、ヒロイン側からしたらとてもかなわないラスボス的な存在。(モノノケ付きの)十二支を手中に治める絶対君主。冷たいか、キレてるかのどっちか。遡ることプリンセストヨトミも刀剣乱舞もクールな役で、翔ちゃんのやさしい微笑みをこのところ舞台で見てない気がする。まぁ美しいひとだから、どうしてもこういう冷たい雰囲気の孤高の役が似合っちゃうよね…
『フルーツバスケット』は三部に別れていて、既に終了しているのでこの2ndシーズンの結末を明かしてしまいますと、
(一応ここから先ネタバレです)

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翔ちゃんの演じるソウマ家の当主アキトは、自分を「ボク」と言っていて、周りのほとんどのひとが男性だと思ってるのですが、実は男性として育てられた女性だったというのが2ndシーズンの顛末です。
あ~、それ正にピッタリ過ぎて(笑)
着流しに、肩に流しぎみにかけた黒の羽織。
または上から下まで真っ黒の洋装。
ザンバラの黒髪。
ハイ、想像を裏切らないビジュアルでした。眼福眼福ラブラブラブ



物販は、宝塚の外の世界ではよくあるランダムという方式ですが、写真とアクスタだけは選んで買うことができたので購入しました。19人分(@600円)もあって、19個以上買っても入ってるとは限らないってなんの罰ゲーム?こういう点でも宝塚の物販は恵まれてると言われる所以です。ひいきのグッズだけを選んで買えるのって、あたりまえだけどあたりまえじゃないのに改めて驚きます。


あまりに真っ白状態で観に行ったので、一幕は登場人物の多さに目が回りましたが、ファンタジーベースにはわりに免疫がある為、二幕は引き込まれて観ることができました。

専制君主のように見えたアキトにも、複雑で悲しい過去がありそう。ファイナルシーズンも期待されます。


次に翔ちゃんに会えるのは年明けの『咎人の刻印』の予定。2.5次元続きます。