8/31(木)、14時公演

神奈川県民ホール、娘と。

A席、三階下手寄りのセンターブロックにて。

娘が友の会で当選したのですが、驚いたのは2公演希望で2公演当たったこと びっくり

たいがいは二つとも当たらないのに、こんなこともあるんですね~


雪組、全ツ公演。

『愛するには短すぎる』『ジュエル・ド・パリ』

私には全国ツアーのイメージが濃いのですが、元々は大劇場公演(2006年)だったのね。しかも湖月さんの退団公演!

なんというか、湖月さんとはイメージ違うわ~。でも逆説的になりますが、なんか星組っぽくはあります。

私は柚希星組(中日)、龍月組(全ツ)とも後に映像で拝見。

今日が実際は初見なのに妙に既視感があるのは、何回か映像を流し見してるからですね。

じょうえん自体も11年ぶりとか。


留学先からアメリカへ戻る前途有望な青年が、帰りの船のなかで偶然幼なじみの女性に会って、心が揺れる というあらすじ。将来への漠然とした不安、海外からの帰りという解放感、安堵感、船を降りるまでの間になにか決めなければならないという焦燥感、失うものの価値を過大評価しがちの時間や空間の狭さ、濃密さ。いろんな条件がない交ぜになってフレッドを襲う。特殊な環境にあって急速に接近する男女、束の間の夢のような恋ともいえぬ淡きもの。


バーバラに再会して「自分とはなにものか?」と考えるフレッドへの理解もありつつの、なんかモヤモヤする感じが腑に落ちず悩むこと2日(笑)

今朝ようやく答えにたどり着いたような気がして書きだしました。


ステーキに飽きたところへお茶漬け(卵かけご飯でも)が出てきて、懐かしいなぁ、これもおいしかったなぁ、とでもいうかんじ?

柴田作品ほどではないものの、正塚作品も男の側に都合のいい頭で書いてるなーと。女性の側からはなんの共感も持てなくないですか?

借金をカタに言い寄られていた気のない相手と別れることができた、当面借金がなくなってほっとした、幼い頃の夢を思い出して懐かしかった、というほかは、エンタメの世界でこれからもがんばるでもなく、ただ母親のそばに戻って親孝行したいというささやかな望み。

彼女の側でも玉の輿を望むでもなかったのがむしろ救いでしたが、フレッド自身も一線を越える勇気もなく、白昼夢でもみていたのか?のような淡白な幕切れでした。


いっそアンソニーのような猪突猛進さが小気味良く、フレッドとの会話の応酬は笑えました。(ちょっとお客さんの笑いが迎合し過ぎ?のようにも感じられるところもなきにしもあらず)

優柔不断の主人公の脇にあって、自分の務めを遂行するブランドン(りんきら)のかたくなさもおもしろく、自分の船の上で盗難やトラブルの起きるのを嘆く船長(叶ゆうり)の小物ぶりも秀逸。

スノードン(まなはる)が妻と愛人を同行したあげくのバタバタや、プロデューサーオコーナー(諏訪さき)の枕営業上等みたいな(芸能界ではありそうな話ですがコンプライアンスの厳しい現在ではあり得ない暴挙ですね)ふるまいも脇を彩りました。


ここでふと思い出すのは、雪組前作も軸が多過ぎてとっちらかってるなーと感じたのに、これもこんなに脇筋の話があるにも関わらずまとまった流れのなかで楽しめるのはどうしてか?ということ。

限られた空間(船上)、時間(4日間)という制約が功を奏したのと、会話のおもしろさ、一人一人の書き分け(キャラ立ち)のうまさが段違いだったのかなー。


ショー『ジュエル・ド・パリ』は人数が半分になったものの、それをあまり感じさせない熱い出来で、専科のりんきらの参入は大きかったかと。はじめは副組長透真かずきも休演だった全ツ、りんきらは非公式ながら(公式にはまなはるw)、副組長代理てきな役割だったのかも。直前に大劇場でやった雪組生はともかく、なんの蓄積もないのに、歌唱だけでなく涼しい顔で群舞も一緒に出ていて、感心するばかり。そう言えば、前回の全ツ月組の『ブラックジャック』でも併演のショーにフツーに出てたっけ。

そらくんの出番に入ってるのが目立ったけど、さすがにクレオパトラは叶くんに。その分大劇場にわさんの歌唱に代わって歌を聞かせてくれました。

専科に組替してから活躍の場を広げていますね。活躍は嬉しいですけど、、、宙組に戻ってきてくれないかな~

大劇場でも楽しかったカンカンの場面、あーさに絡むまなはるがめっちゃ楽しそうで、ガン見。この学年の男役の女装は稀ですが、まぁそもそも女性ですからね。はじけて踊ってても、普通におきれいでした。


あとは当然ながら、大好きなあすくんがい ないなーとしょうもないボヤキ笑笑

全ツと別グループの『双曲線』での観劇が楽しみです~(^.^)