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8/10(木)13時。初日でした。
渋谷の道玄坂、プライムビル六階。
一階がユニクロ。こんなところに、こんな劇場が❗



これまで行ったなかで最も小規模な劇場でした。

私はちょうどなかほどの席でしたが、椅子の座り心地もよく、見えかたもストレスがなく、オペラもむろん不要でした。

翔ちゃんが主演でしたので観に行くことは決めていましたが、留依くんが出演することがわかり、留依まきせ扱いで購入しました。翔ちゃんには応援団がたくさんいそうですし。


主役は父浅井長政と母お市のかたの長女、茶々姫。

浅井長政の自刃から、大坂の陣で豊臣が滅びるまでの約40年の話を虚実織り混ぜたドラマ。

80分、70分の二幕、二時間半。なかなかの大作です。


真田兄弟が進行役となり、13時の5分ほど前から客席に向けてお願い事や前触れをお芝居仕立てで行い、【豊臣家の夏祭り】へいざなう導入。

浅井家の三姉妹(茶々、お初、お江)を軸に、戦国の世を生きていく人々、ことに女性の心情に寄り添った内容でした。織田信長から豊臣秀吉、徳川家康に至る歴史的な出来事は、様々なメディアを通して日本人の脳裏に刷り込まれていますし、家族や姻戚関係の複雑さにもスンナリついていけました。

大詰めの大坂城落城のとき、秀頼を前面に出さず、淀殿(茶々姫)が鎧を身に付けて長刀を振り回して戦うのには、ちょっと驚きました。もちろんそんな史実はなかったことですし、宝塚の元男役の翔ちゃんをフューチャーしての作品ならではの演出だったと思います。作戦面でも、「豊臣に味方する諸大名に檄を飛ばせ!」と命令するのが後継ぎの秀頼ではなく母の淀殿で、その声を張った下命はまさに男役の発声でしたね。

やはり元男役には、ファンの方もそういう演出を求めると思われてるのでしょうか?私自身は、もう翔ちゃんに男役風味のようなものを特に求めてはいません。それも一つの持ち味かもしれませんが、完全に女性としての役でも受け入れられるかんじです。オファーを選んで、いろんな役に挑戦してほしいと思います。

ちなみに留依くんも小松姫として打掛をまとってお見合いと祝言に出ていましたが、その後は病気の夫に代わって自分が出陣するという想定でして、甲冑を着て殺陣に参戦していました。宙組でそんな芝居に出た経験はなかったのではないかと。本人もSNSで稽古で体が痛いと言ってましたし(笑)


二幕の初めにまた真田兄弟が出てきて、兄から弟へ関所に関するクイズを出したところ、「難しいので森の精霊さんたちに聞いていいですか?」と無茶振り。突然『森の精霊さん』と呼ばれた我々観客ですが、初日なのに慣れたもので、一番か二番の正解と思う方に拍手するという要求にちゃんと応答しました(笑)


公演の差し入れにもおもしろいシステムがありまして



お稽古中の飲み物を「兵糧」として差し入れたり、ロビーに飾る旗を寄付したり、フラワーアレンジメントは芝居の祝言の場面で実際に舞台に置かれ、贈ったかたの名前とどなた宛てなのかが紹介されました。




ロビーに所狭しと並ぶ旗は、なかなか壮観でした。


和泉元彌さんが主宰だと思うのですが、脚本家の選定や運営、チケットなどのデザインも凝っていてとてもおもしろい公演でした。

プログラム(2000円)のほか、キャストごとのブロマイド(3枚1000円)、台本の販売もありました。

東京はたった4日、まだ余裕のあるところもあるそうです。