7/21(金)13時公演、マチソワ半館貸切、

A席(14500円)にて。

すっかり二階から俯瞰するつもりでいましたら、発券してみたら一階の後ろから3列目、下手寄りでした。


改札で配られていた『号外』


ほぼ一ヶ月ぶり、二回目です。

初見は装置とライトに圧倒されてしまいましたが、今日は少し冷静に見られました。


まず本日のキャストですが




 出演者のこと

あれ?また井上さんでした  ww
望海さん以外チェックしてなかったので、舞台の上に井上さんを見たときは、ちょっとビックリ。
初見ですっかり気に入ったジドラー役は今回は松村さん。うまかったですが、私は橋本さとしさんの方が好み。残念ながら橋本さんを見られるのは初回だけ(このかたは初回観劇後に持ってる日程でチェックしてました笑)となりました。デュークがKさん。この役も、初回に見た伊礼さんの方が尊大な居かたで歌もうまくて好みでした。伊礼さんは、まだ拝見する機会があります。ほかは初見のときと変わらないキャスト、チケットをとる時、望海さん以外何も考慮していませんでしたが、今後ミュージカルの常連?となるなら、ダブルキャストの組み合わせも考えて購入したいな~と。
あー、どんどん深みにはまる予感しかしない。

この作品、サティーンが主役という位置付けですが、出番の多さとか重要さとかみるに、クリスチャンの方が比重が大きいのでは?と感じました。まだ甲斐クリスチャンを見てないのでなんとも言えませんが、井上さんは経験も豊富だし、緩急自在、場を支配していましたね。難を言えば、まだ何者でもない青年役というのが若干きつかったかな。さすがに経歴や年齢を考えると、技術的には問題なくてももう少し年かさの役の方が自然でしょうね。でも未だに井上さんを超える存在がいろんな意味で出てきてないのでしょうね。
望海さんは、結核にかかり最後に向けて弱々しくなっていくし、ムーラン・ルージュのスターであっても、資産家の援助を乞う立場でどうも弱い。なんとなく彼女のポテンシャルが活かしきれてない気がします。(てか、私が受け入れきれてないのか?)そもそも私たちの知らないいろいろな顔があるだろうし、今後も多くの役をやっていくなかのひとつなのでしょうし、それになんと言っても女に戻ってからまだ2年ですしね。いえいえ、今回のサティーン役に不満があるとかではありません。これはこれで薄幸のスターを存分に演じて見ごたえ充分。ただもっと聞きたい、もっと見たい。わがままで欲張りなファンです。これからも様々な役を見せてもらえるのを期待してます。

 ストーリーのこと

「愛の物語」と銘打った作品。

愛のかたちというのがサティーンとクリスチャンで違うのを感じました。

サティーンはそもそも高級娼婦なので、心と体は別ものと割りきっているのでしょう。心は誰にも売らないことが矜持。そしてその心の部分でクリスチャンを愛している。自分の命がもう残りわずかとわかっていても、クリスチャンの書いた曲を世に出す為に最後の命を燃やすサティーン。与える愛。

クリスチャンははじめはデュークとの関係をムーラン・ルージュの存続の為に認める、自分は恋人に。と言って目を盗んで求めあったが、次第に一人占めしたくなってその気持ちをぶつけてしまう。サティーンを思うあまり、ではあるが、独りよがりに感じてしまう。その分、サティーンの愛が尊い。サティーン亡きあと、彼女のことを世に伝える曲を書きつづけると誓っていましたが、生きているうちに真心に気がついて欲しかったわ~。


 構成のこと

ショービジネスの世界が舞台なので、私たち客席をムーラン・ルージュの観客に見立てているのですね。客席一体型というか、客席を巻き込む感じ。座長役のジドラーがとてもうまくて、客席を煽ります。(えとー?ここもうちょっと拍手するとこかな?)などと考えながら観てないとならないので、置いてかれないように客席も真剣。それにしても指笛鳴らしてる人すごい。誰でもできることではないと思うし、たまたまできる人が毎回いるとは思えないので、(盛り上げ役として)プロが客席に混じって入ってるのかもしれないと。歌舞伎の途中で「成田屋!」とか声をかける大向こうと呼ばれる常連客がいますが、歌舞伎は歴史もあるし通いつめてる熱狂的ファンも多いでしょうから、素人(セミプロ?)だと思うのですが、今回初上陸の『ムーラン・ルージュ』にガチファンとか毎日来てないだろうしと思ったので仕込みかなーと。

ところで二幕の初めで、「舞台裏でもうひとつの愛が生まれていた」というト書きふうの語りが入り、ニニとダンサーサンティアゴのダンスシーンがありましたが、筋書きにはほとんど無関係の差し込みですよね?プリンシパル扱いの、お二人の出番を無理やりつくったんでしょうか?これもショーの一部と思えばアリですが、すごく唐突でこの部分だけ浮いている感じでした。


それにしても首都圏の集客力すごい!後ろから3列めなので前方ほとんど見渡せましたが、どこも空席は見当たりません。もしかすると二階はわかりませんが、公式サイトでまだ売っていたり、おけぴなどで売りがあるのでさばくのに苦労しているのか?!と思いきや、これならまぁほぼ満席では?補助席も売られてますね。そろそろ1ヶ月ですが、いまだ衰えない人気のようでなにより。

また来週拝見する予定です。

A席、こんどこそ二階かしら?発券は5日前、次はどんな眺めを見られるか楽しみです。