6/7(水)1330

セディナ貸切公演

二階S席4列目上手にて娘と。

当公演my楽。

今日で男役の真風涼帆を舞台にみるのは最後なんだな~と思いながら。



 



先立つこと2ヶ月ほどスカイステージで真風退団特集をやっていたが、5/28に放送された『神々の土地』をリアルタイムでつい最後まで見てしまった。上田久美子演出で、朝夏まなとの退団作品。

宙組は大劇場でロシア関係、とりわけ最後の王朝ロマノフ家のからむ作品と縁がある印象。

『アナスタシア』そして、今回の『カジノロワイヤル』。もはや私のなかでは、宙組のロシア(またはロマノフ)三部作と言ってもいいのではと思っているほど(笑)


そして『カジノロワイヤル』は

真風涼帆総決算

ま、これに尽きます。

2006年入団、92期、18年目。

 ここまでの人生の半分を宝塚で。

言おうとすると陳腐な表現になってしまうのですが、立ちふるまい、しゃべり方、ファッション、これぞ男役という姿を体現してくれていました。

それぞれの組や時期に偉大なトップさんはいますが、真風涼帆が一時代を築いたのは間違いない。星組出身だけれど、どこからどう見ても今や宙組のトップとしてふさわしい。ここにおさまるまでには、相当の葛藤や努力があったことは想像に難くないけれど、おさまるべくしておさまった運命のようなものも感じます。

卒業はいつか?と、話題になっていた頃、轟さんの後継ぎとしてスター専科という期待もありました。まだまだ男役の真風を見ていたいというのも、少なくない人の望みでした。

でも彼女は宝塚に残る道を選ばなかった。

卒業してどんな道をいくのか、芸能の世界で生きていくのか、全く違う人生を生きるのか、切り開いてきた道を振り返らずに前をみて進んでいくのかもしれないと思います。

幸せに満ちた充実したものとなりますように。


そしてもう一人すっしーさんこと、寿つかさ組長。

宙組の組長はきっともうずっとすっしーさんだろうと思いこんでいました。私が生の宝塚に出会ったときから、組を束ねていたすっしーさん。よもや彼女を見送ることになるとは夢にも思わず、、、( 。゚Д゚。)

ロシア(ロマノフ)三部作で言えば、マリア皇太后は当たり役、いやハマリ役。個人的にロシア人の知り合いはいませんが、鼻が高くてほりが深く、これぞロシア貴族(実は出生はデンマーク)と見えました。寒さに耐えなければならないせいか(?)一般人は太っているイメージがありますが、貴族ともなればエステやダイエットには気を配っていそうだし、あの痩身も身分の高さを示しているように思えました。『カジノロワイヤル』の話しのなかでも、ジェームス・ボンドの祖父のエピソードに写真で登場する本物のロマノフ皇帝一家とは別に、すっしーさん演ずるマリア皇太后の写真が使われていて、全然なんの違和感もなかった!女性役も多かったので、宝塚の舞台を離れてもソフトランディングも楽々かと。

1990年入団、76期生。33年目。

在籍10年前後で卒業する生徒とちがって、一般の会社でも大ベテランの部類の年齢、もう少し勤めて定年退職でもよかったのになぜ今なの?と一般社会でも思われそうな時期の勇退です。なにか事情があるのでしょうが、第二の人生が私たちの目に触れることはあまりないような…。健康を祈るばかりです。人生100年時代、まだまだ余生というには早すぎます。長き舞台人生を活かせる仕事をしてくださるといいなぁ。


去っていく人がいても、また入ってくる人もいて、そうして続いてきた宝塚歌劇団。

この一瞬のきらめきに出会えたことに感謝します。


星組『1789』の休演の延長が発表になって、まだそういうリスクがなくなったわけではないことをあらためて思い知らされた今日。予定していた全ての観劇ができたことは、本当に奇跡だったのかも。


真風涼帆、男役の終わりまであと4日。

どうか無事に千秋楽の幕が降りますように。