4/2(日)1630

市川で四回ある公演の、最後の一回。

セディナにて当選、一階17列の下手、この会場の一階は初でしたが、とても観やすかったです。11列目からは階段となっていて充分な傾斜があり、左右の幅もそう広くなかったのでかなりの下手ながらそんなに斜めでもなく。

前回月組の『ブラックジャック』の時には、外の雑音と会場の反響音に悩まされましたが、今回は特にNGはなし。


娘がかちゃが見たいと言うので申し込み、柴田作品だよ?と念を押して。


以下私見ですのでなにとぞご容赦ください。


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バレンシアの熱い花

映像でも見たことなくて、初観劇です。

ほんとに笑えるほど典型的な柴田センセーの作品でしたね。昔はこれでよかったのかもしれないけど、女性の権利意識の一変した現代ではなかなかの問題作品かと。貞淑な婚約者や妻を持ちながら、奔放な水商売の女性と恋仲になるという、「男の夢」?とでも言うんですかね?、、、いや~、ないな。

これが逆なら男性はどう思うでしょう?妻一筋家庭第一の夫がいながら、妻はよそで知り合った男性と情熱的な恋をしているとしたら?男と女とは違う、と開き直るとでも?


全国ツアーって未来のジェンヌさんを釣るのが大きな目的の一つかと認識してますが、この作品で釣れますかしら?組織の上層部に比較的年若い(せめて40-50代の)女性がいてその意見が反映されたら、このチョイスはないと思いませんか。オヤジ社会の弊害なんじゃ?

予算や会場設備の関係もあって、全ツは再演が多いと言われてますが、それにしても柴田作品の再演頻度たるや。「待つ女」「耐え忍ぶ女」がトレンドの時代は過去のもの。

百歩譲って様式美はありとしても、物語の時代に合った加筆訂正は今後必要なんではないかなー。


「わたしのシルビアは死んだ!」とキワミロドリゲスの声が響き、「わたしのイサベラも死んだ!」とかちゃフェルナンドが叫んで幕。え?これで終わり?

ぼーぜん。。。

誰も幸せになってない。

マルガリータもラモンも。

娘は「なんでシルビアは死んだの?」と全く腑に落ちてなく。「仕方なかったとは言え恋人を裏切って好きでもない人と結婚した自分を許せなかったんでしょ」と言っても、「(元凶の夫は)殺されたんだからいいじゃん」と、なんともドライな若いコ。


突っ込みどころ満載の作品でしたが、ワタクシの今日一番の驚きは、ホルヘ大輝さんが「ドンファンは私の息子だ!」と言ったところでした。ちょっと前から不審な動きをしているなーと思っていましたが、え〰️、そうだったのか!びっくり


そりゃそうと、かぶちゃんルカノール侯爵、輝咲バルカ、大輝ホルヘの三悪人(笑)は安定のお仕事でした。拍手


それと三悪人に限らず、これは特に書き留めておきたいのですが、生徒さん一人一人は役に向き合い、制限された脚本のなかで最高のパフォーマンスをみせてくれたことはまちがいない。

かちゃやキワミくんの超絶スタイルの良さとキラキラ王子様感や、せおっちの武骨な誠実さ、アマトの軽やかさ、ひとみちゃんイサベラの熱い魂、それはそれはとてもステキでした。


わけのわからない幕引きのあと、フェルナンドはマルガリータと、ラモンはイサベラとうまくいってほしいと願います。ロドリゲスだけは未来が見えませんが…なんとか絶望の淵から戻ってこれますように!


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パッションダムールアゲイン

ショー『パッションダムール』は岡田先生らしいレビューのコラージュ。

芝居もスペインが舞台で、ショーもスペインぽい場面が多かったので、色合いを変えてもよかったかなーと思わないでもなく。


ところでショーって一般的にトップが出てなければ二番手かトップ娘役が出ているイメージですが、せおっちの出番はだいぶ少なかったような気がしました。代わって若手がフューチャー されてましたね。それでもせおっちへの拍手は、体感で一番大きかったと思います。自分の出番では満開のキラキラを放ち、会場のため息を一人占め。全ツでの二番手羽の意味がわかりかねますが、ファンのかたの思いは痛いほど伝わってきました。

組長美稀さん、めっちゃ踊ってましたね~。千葉県市川市出身だとか、凱旋公演だったのですね!上級生の 三悪人も活躍。全ツだと人数少ないので、あっちにもこっちにもかり出されて、(舞台が狭いので)近くで表情も見えてうれしいです。もちろん若手も登用され、全ツのもう一つの意味、現役生徒の活躍の場も随所にあるのがなによりでした。

このあと福岡までまだツアーは続くとのこと。

最後まで無事に走りきって、願わくばこの公演きっかけで受験を決意する子が出てきますように。